きょうのNY為替市場、先週からの流れを引き継ぎドル売りが優勢となっている。先週金曜日のパウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演が期待ほどタカ派ではなかったことや、米国債市場でイールドカーブのフラット化が更に進行しておりドルの上値を重くしているようだ。 また、トルコ市場が大型連休から再開しているが、トルコ・リラは売りが強まる場面も見られたもののNY時間にかけて買い戻しの動きも見られリスク回避の雰囲気にはなっていない。このところはリスク回避のドル買いの流れが出来ているが、それも一服といったところのようだ。 ドル円は111円ちょうど付近での推移。ロンドン時間には緩やかな買いも見られ111.20円付近まで戻していたものの上値は重い。一方で下押しする展開までには至っていない。円安の動きがドル円をサポートしており、クロス円が上昇する中、心理的節目の110円ちょうどを目指す動きまでは見られず、111円ちょうど付近で膠着している状況のようだ。 ユーロドルは買戻しが続いている。ロンドン時間の序盤には利益確定売りが優勢となり、1.16ドルを割り込む場面も見られたものの、NY時間にかけて買い戻しが加速している。東京時間の高値1.1655ドルを突破して一時1.16ドル台後半まで上昇。この日発表されたIfo景況感指数が予想を上回ったことも追い風となった模様。 ただ、特にユーロ買いの材料もなく、先週のジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演がタカ派色が強くなかったことや、トランプ大統領の発言などでドルが徐々に勢いを無くしており、その受け皿にユーロが来ている模様。ポンドは英EU離脱交渉の行方が気掛かりで買いにくい面もあるようだ。目先は7月後半に上値を抑えられた1.1750ドル水準が上値レジスタンスとして意識される。 今日はカナダドルが上昇。米国とメキシコがNAFTA再交渉で合意したと伝わり、カナダに対する合意への期待から、カナダドルは買いが強まった。しかし、その後にトランプ大統領の発言が伝わり伸び悩む場面も見られた。大統領は「カナダがメキシコとの合意に加わるか、別になるかを見極める」と述べたことに反応しているようだ。トランプ大統領はまた、NAFTAという名称を削除したい意向も示した。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
 
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