【これからの見通し】米国めぐる貿易戦争は悲喜こもごも、新興国通貨の下げは一服か 市場は引き続き不安定な状況。きょうは日経平均が前場に300円超安となる場面があったが、その後は一時プラスに転じるなど激しい動き。大引けは12円安だった。上海株も1.7%安から一時プラス圏へと回復する動き。足元では小幅安となっている。今月中に米国と中国の貿易協議が再開するとの報道がやや明るい話題となっている。人民元相場は反発している。 また、米国とトルコの対立は激化の一途をたどっているが、トルコリラの下落は一巡している。リラ円は足元で19円台をつけており、一連の急落相場以降の戻り高値水準を更新している。来週はトルコが犠牲祭のため火曜日から金曜日までトルコ市場は休場となる。リラ円のショートを持ち越すことは高いコストがかかることから、機動的な短期筋の買戻しが入りやすい状況になっている。きょうは、アルバイラク・トルコ財務相が投資家らと電話会談を行う予定。 人民元やトルコリラ相場の反発を受けて、市場のリスク回避ポジションは巻き返されやすい状況になっている。株式市場の不安定さが気がかりだが、クロス円のショートカバー圧力はそれなりにありそうだ。ただ、今週末にかけてのテクニカル的な値動きの面が強いことから、今後の相場展開については新規ニュースに気を付けたいところ。 この後の海外市場では、英小売売上高(7月)、ユーロ圏貿易収支(6月)、米住宅着工件数(7月)、米住宅建設許可件数(7月)、米フィラデルフィア連銀景況指数(8月)、米新規失業保険申請件数(11日までの週)などが発表される。米住宅指標は前回からの増加が見込まれている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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