ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。9月30日の価格はキロあたり49.78~50.05バーツ、RSS3号タイ主要港10月積価格は184.0~186.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、9月10日現在11,564トン(前旬比538トン増)。

 9月上旬の入出庫は入庫1,317トン、出庫779トン。

◆展開予想

 JPXゴムは続伸、中国当業者間で上海指定倉庫在庫が過去5年平均で低水準であることやタイ北部で洪水が発生し供給減少懸念から国慶節長期休暇を控えた上海ゴムのショートカバーとみられる動きが強まり14,000元を回復、JPXゴムも連れ高・続伸となり210円台を回復する動きとなった。株式市場は下落、米金利上昇や米債務上限引き上げ可否問題などから買い材料に乏しく売りに押された。商品はドル高進行もインフレ懸念も根強く株式対比で堅調、ドル円は米金利上昇もあって一時112円台の年初来高値を更新、円安ドル高が進行した。

 10月1日正午過ぎ現在RSS先限は215.4円前後、TSR1月限(中心限月)は184.0円前後の取引。週の高値はRSS225.6/TSR184.0円、週の安値はRSS205.5円/TSR178.0円。

 現物価格は200.0円程度、取引はUSS・RSS共に減少しており降雨の影響がでているか。国内市場は順鞘傾向維持、期近は積極的な商いが手控えられる一方で上海上昇を受けて先限は一定の買い気が見受けられた。産地サイドでは洪水の影響は限定的との見方が大勢だが実際に集荷等が滞れば中国系は買いやすい地合いに変化している。もちろん、中国経済の地合いは悪く自動車生産等の回復も後ずれする可能性が高いことから需要面の伸びも抑制されやすいが、供給が滞れば上昇余地もあるだろう。先限は210.0~230.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp