[Vol.1104] NYダウ、史上最高値更新

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。84.30ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,799.65ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年01月限は14,605元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年12月限は533.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで756.9ドル(前日比12.7ドル拡大)、円建てで2,775円(前日比17円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(10月25日 18時42分頃 6番限)
6,574円/g 白金 3,799円/g
ゴム 225.9円/kg とうもろこし 42,380円/t

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「NYダウ、史上最高値更新」

前回は、「「脱炭素」がもたらす別の懸念」として、「脱炭素」がもたらす懸念について述べました。

今回は、「NYダウ、史上最高値更新」として、昨年3月に発生した新型コロナショック後から足元までの、NYダウの価格推移ついて述べます。

以下の通り、先週、世界の株価指数の象徴的存在であるNYダウは、史上最高値を2カ月ぶりに更新しました。

昨年3月に、新型コロナがパンデミックと称されたことをきっかけに、世界中で多数の株価指数やコモディティ(商品)銘柄が急落したわけですが、あれから1年7カ月、NYダウは、「新型コロナショック」で急落した時の安値に比べ、およそ2倍になりました。

飛ぶ鳥を落とす勢いで上昇してきたNYダウですが、気がかりな値動きがあります。図内で示した「2021年夏の上げ止まり」です。10月に入り、再び史上最高値を更新したため、この「2021年夏の上げ止まり」は、単に一時的な「上昇一服」のようにとらえられがちです。

しかし、実は、この「2021年夏」は、NYダウだけではなく、世界全体として、地殻変動とも言うべき大きな変化が見られた期間でした。

次回以降、この「2021年夏」に起きた大きな変化をひも解き、そこから得られた考え方をもとに、年末までの、筆者が考える、金(ゴールド)、銅、原油の価格動向の方向性について、述べます。

図:NYダウの価格推移 単位:ドル


出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。