原油反発。米主要株価指数の反発などで。83.17ドル/バレル近辺で推移。
金反落。米10年債利回りの反発などで。1,798.70ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年01月限は14,820元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年12月限は523.7元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで778.75ドル(前日比3.15ドル縮小)、円建てで2,859円(前日比17円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月29日 大引け 6番限)
金 6,547円/g 白金 3,688円/g
ゴム 232.8円/kg とうもろこし 38,980円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
前回は、「変化後の「脱炭素」の意味」として、変化後の「脱炭素」の意味について、書きました。
今回は、「金(ゴールド)、年内1,900ドル目標」として、2021年夏に「脱炭素」の意味が変化したことを受けて、金(ゴールド)相場がどのように動く可能性があるのかについて、書きます。
・金(ゴールド)
筆者 年内予想レンジ(10月25日時点)
現 在:1,795ドル近辺
高値目安:1,900ドル近辺
安値目安:1,700ドル近辺
予想傾向:上昇
リスク要因:米国のテーパリング
目下、世界では「脱炭素」を推進することがリーダーの当然になっています。バイデン氏が昨年、米大統領選で勝利できたのも、「脱炭素」を強く訴求したことが大きいと言われています。今や、国家元首を選ぶ選挙でも、身近な議員を選ぶ選挙でも、「脱炭素」を推進しない人物は選ばれない風潮すらあります。
また、多くの金融機関が、「脱炭素」を推進しない会社には投資をしない、という方針を打ち出しています。これまで以上にリーダーシップを発揮したり、これまで以上に経済発展を実現したりするためには、自分や会社を「脱炭素化」させることが求められているわけです。
本来「脱炭素」は、人類共通の課題である「地球温暖化」の進行を遅らせることを目的としているわけですが、特に最近では、「さらなるリーダーシップを執るため」や「企業が生き残るため」の道具という意味も、認識されるようになってきています。(覇権争い激化、生き残れない企業増加、などの弊害を生む要因)
その他、前回述べた通り、「原油価格高」「金属需要増加」、それらによる「インフレ(コスト・プッシュ型)」の一因でもあることから、少なくとも現時点では、「脱炭素」はリスクの発生源という一面を持っていると、筆者は考えています。(すべてがリスクというわけではないが)
今後、「脱炭素」起因の「原油高・インフレ」や「金属の品不足」などのリスクが、ますます目立つようになれば、「有事のムード(資金の逃避先需要)」が強まったり、「代替通貨需要(物価上昇時、法定通貨の価値希薄化によって生じる代替需要)」が増加したりする可能性があります。これらは、金(ゴールド)相場の上昇要因です。
「脱炭素」が複数の金(ゴールド)相場の上昇要因を醸成することで、年内、金(ゴールド)相場は1,800ドルを通り越し、1,900ドルの節目に達する可能性があると、筆者は考えています。
リスク要因は、米国の段階的な金融緩和縮小です。いよいよ11月にも具体的なテーパリングの方針が示される可能性が高まっています。金融緩和の縮小は、FRBが、これまで市中から買い入れてきた資産の額を減らす、つまり、市中に流通する通貨の量の増え方が鈍化することを意味します。
これを機に、ドルを保有する妙味が、金(ゴールド)を保有する妙味に対して増した場合、市場では「ドル高・金(ゴールド)安」の傾向が目立つ可能性があります。11月2・3日、12月14・15日のFOMCなどで、テーパリングの内容が具体的に公表されるかもしれません。
この時、金(ゴールド)相場には、強い下落圧力がかかる可能性があります。こうした動きが目立った場合、1,700ドル近辺まで(下落が深い場合はなお)、下落する可能性があるとみています。この時、金相場がどれだけ下落圧力に耐えられるか、注目です。
図:NY金先物(期近 日足 終値) 単位:ドル/トロイオンス
出所:ブルームバーグのデータをもとに筆者作成
金反落。米10年債利回りの反発などで。1,798.70ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年01月限は14,820元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年12月限は523.7元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで778.75ドル(前日比3.15ドル縮小)、円建てで2,859円(前日比17円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月29日 大引け 6番限)
金 6,547円/g 白金 3,688円/g
ゴム 232.8円/kg とうもろこし 38,980円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
前回は、「変化後の「脱炭素」の意味」として、変化後の「脱炭素」の意味について、書きました。
今回は、「金(ゴールド)、年内1,900ドル目標」として、2021年夏に「脱炭素」の意味が変化したことを受けて、金(ゴールド)相場がどのように動く可能性があるのかについて、書きます。
・金(ゴールド)
筆者 年内予想レンジ(10月25日時点)
現 在:1,795ドル近辺
高値目安:1,900ドル近辺
安値目安:1,700ドル近辺
予想傾向:上昇
リスク要因:米国のテーパリング
目下、世界では「脱炭素」を推進することがリーダーの当然になっています。バイデン氏が昨年、米大統領選で勝利できたのも、「脱炭素」を強く訴求したことが大きいと言われています。今や、国家元首を選ぶ選挙でも、身近な議員を選ぶ選挙でも、「脱炭素」を推進しない人物は選ばれない風潮すらあります。
また、多くの金融機関が、「脱炭素」を推進しない会社には投資をしない、という方針を打ち出しています。これまで以上にリーダーシップを発揮したり、これまで以上に経済発展を実現したりするためには、自分や会社を「脱炭素化」させることが求められているわけです。
本来「脱炭素」は、人類共通の課題である「地球温暖化」の進行を遅らせることを目的としているわけですが、特に最近では、「さらなるリーダーシップを執るため」や「企業が生き残るため」の道具という意味も、認識されるようになってきています。(覇権争い激化、生き残れない企業増加、などの弊害を生む要因)
その他、前回述べた通り、「原油価格高」「金属需要増加」、それらによる「インフレ(コスト・プッシュ型)」の一因でもあることから、少なくとも現時点では、「脱炭素」はリスクの発生源という一面を持っていると、筆者は考えています。(すべてがリスクというわけではないが)
今後、「脱炭素」起因の「原油高・インフレ」や「金属の品不足」などのリスクが、ますます目立つようになれば、「有事のムード(資金の逃避先需要)」が強まったり、「代替通貨需要(物価上昇時、法定通貨の価値希薄化によって生じる代替需要)」が増加したりする可能性があります。これらは、金(ゴールド)相場の上昇要因です。
「脱炭素」が複数の金(ゴールド)相場の上昇要因を醸成することで、年内、金(ゴールド)相場は1,800ドルを通り越し、1,900ドルの節目に達する可能性があると、筆者は考えています。
リスク要因は、米国の段階的な金融緩和縮小です。いよいよ11月にも具体的なテーパリングの方針が示される可能性が高まっています。金融緩和の縮小は、FRBが、これまで市中から買い入れてきた資産の額を減らす、つまり、市中に流通する通貨の量の増え方が鈍化することを意味します。
これを機に、ドルを保有する妙味が、金(ゴールド)を保有する妙味に対して増した場合、市場では「ドル高・金(ゴールド)安」の傾向が目立つ可能性があります。11月2・3日、12月14・15日のFOMCなどで、テーパリングの内容が具体的に公表されるかもしれません。
この時、金(ゴールド)相場には、強い下落圧力がかかる可能性があります。こうした動きが目立った場合、1,700ドル近辺まで(下落が深い場合はなお)、下落する可能性があるとみています。この時、金相場がどれだけ下落圧力に耐えられるか、注目です。
図:NY金先物(期近 日足 終値) 単位:ドル/トロイオンス
出所:ブルームバーグのデータをもとに筆者作成