原油反落。米主要株価指数の反落などで。81.89ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。1,804.45ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。22年01月限は15,170元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。21年12月限は517.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで784.15ドル(前日比4.65ドル拡大)、円建てで2,867円(前日比9円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月28日 16時46分頃 6番限)
金 6,575円/g 白金 3,708円/g ゴム 233.3円/kg とうもろこし-円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「変化後の「脱炭素」の意味」
前回は、「21年夏、脱炭素とインフレの意味が変わった」として、前々回書いた、今年の夏に発生した世界的な大きな変化によって、脱炭素とインフレの意味が変わったことについて、書きました。
今回は、「変化後の「脱炭素」の意味」として、変化後の「脱炭素」の意味について、書きます。
前々回、2021年夏、米国、中国、欧州など、そしてOPECプラスで、さまざまな大きな変化があったと述べました。こうした主要な国・地域における大きな変化は、市場を取り巻く環境を大きく変えるきっかけとなったと、考えられます。
こうした変化は「脱炭素」の意味を変えたと、考えられます。「脱炭素」は、人類の経済活動起因で排出される温室効果ガスの排出量を削減し、地球温暖化の進行を鈍化させるための人類共通の、超長期的な取り組み、という本質的な意味に変わりはありませんが、夏以降、「インフレやリスク拡大の温床」、「覇権争いの具」、などの意味が認識されるようになったと、筆者はみています。
往々にして、市場は景気が良い時(あるいは良くなる期待がある時)は、さまざまな事象を良いように解釈する(良いところ取りをする)傾向があります。しかし、悪くなる兆候が見られると、負のスパイラルに陥ったかのように、(同じ事象でも)悪いように解釈し始めることがあります。
市場が、これまで表に出ることがなかった「脱炭素」の負の意味を認識するようになったのは、「2021年夏」に起きた、世界経済のけん引役が定まらなくなったことや、OPECプラスが態度を硬化させたことなどの、大きな負の変化が、きっかけだったと考えられます。
以下のように、「2021年夏の変化」によって、負の要素が認識されるようになった「脱炭素」は、「原油価格高」「金属価格高」、それらによる「インフレ(コスト・プッシュ型)」、さらには「覇権争い激化」「生き残れない企業増加」などのきっかけであり、「各種リスクの拡大」の要因とみられます。長期的には負の要素は解消する可能性はあるものの、少なくとも足元は、このような環境にあると考えられます。
「脱炭素」は、地球温暖化を食い止めるための、人類全員の共通テーマです。不可逆的(後戻りできない)テーマであるがゆえに、そのテーマが醸し出すさまざまな材料もまた(良しあし関係なく)、不可逆的といえます。
このため、しばらくは、何らかの強い事象が発生して負の面が認識されなくなるまで、「脱炭素」の「負の面」が、各種市場を動かす一因であり続ける可能性があります。「脱炭素」の「負の面」が認識され続けた場合、金(ゴールド)、銅、原油相場はどのように推移すると考えられるでしょうか。
次回以降、「負の面」が意識された「脱炭素」が与え得る、金(ゴールド)相場への影響について述べます。
図:「脱炭素」の意味の変化
金反発。ドル指数の反落などで。1,804.45ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。22年01月限は15,170元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。21年12月限は517.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで784.15ドル(前日比4.65ドル拡大)、円建てで2,867円(前日比9円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月28日 16時46分頃 6番限)
金 6,575円/g 白金 3,708円/g ゴム 233.3円/kg とうもろこし-円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「変化後の「脱炭素」の意味」
前回は、「21年夏、脱炭素とインフレの意味が変わった」として、前々回書いた、今年の夏に発生した世界的な大きな変化によって、脱炭素とインフレの意味が変わったことについて、書きました。
今回は、「変化後の「脱炭素」の意味」として、変化後の「脱炭素」の意味について、書きます。
前々回、2021年夏、米国、中国、欧州など、そしてOPECプラスで、さまざまな大きな変化があったと述べました。こうした主要な国・地域における大きな変化は、市場を取り巻く環境を大きく変えるきっかけとなったと、考えられます。
こうした変化は「脱炭素」の意味を変えたと、考えられます。「脱炭素」は、人類の経済活動起因で排出される温室効果ガスの排出量を削減し、地球温暖化の進行を鈍化させるための人類共通の、超長期的な取り組み、という本質的な意味に変わりはありませんが、夏以降、「インフレやリスク拡大の温床」、「覇権争いの具」、などの意味が認識されるようになったと、筆者はみています。
往々にして、市場は景気が良い時(あるいは良くなる期待がある時)は、さまざまな事象を良いように解釈する(良いところ取りをする)傾向があります。しかし、悪くなる兆候が見られると、負のスパイラルに陥ったかのように、(同じ事象でも)悪いように解釈し始めることがあります。
市場が、これまで表に出ることがなかった「脱炭素」の負の意味を認識するようになったのは、「2021年夏」に起きた、世界経済のけん引役が定まらなくなったことや、OPECプラスが態度を硬化させたことなどの、大きな負の変化が、きっかけだったと考えられます。
以下のように、「2021年夏の変化」によって、負の要素が認識されるようになった「脱炭素」は、「原油価格高」「金属価格高」、それらによる「インフレ(コスト・プッシュ型)」、さらには「覇権争い激化」「生き残れない企業増加」などのきっかけであり、「各種リスクの拡大」の要因とみられます。長期的には負の要素は解消する可能性はあるものの、少なくとも足元は、このような環境にあると考えられます。
「脱炭素」は、地球温暖化を食い止めるための、人類全員の共通テーマです。不可逆的(後戻りできない)テーマであるがゆえに、そのテーマが醸し出すさまざまな材料もまた(良しあし関係なく)、不可逆的といえます。
このため、しばらくは、何らかの強い事象が発生して負の面が認識されなくなるまで、「脱炭素」の「負の面」が、各種市場を動かす一因であり続ける可能性があります。「脱炭素」の「負の面」が認識され続けた場合、金(ゴールド)、銅、原油相場はどのように推移すると考えられるでしょうか。
次回以降、「負の面」が意識された「脱炭素」が与え得る、金(ゴールド)相場への影響について述べます。
図:「脱炭素」の意味の変化
出所:筆者作成