[Vol.1149] 「バブル期」の熱狂を知らない世代

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反発。米主要株価指数の反発などで。76.34ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,801.85ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年05月限は14,695元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年02月限は494.1元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで848.85ドル(前日比2.75ドル拡大)、円建てで3,157円(前日比2円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(1月4日 17時58分頃 6番限)
6,708円/g 白金 3,551円/g
ゴム 238.1円/kg とうもろこし 40,390円/t

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「「バブル期」の熱狂を知らない世代」

前回は、「2022年の原油相場は大きなレンジで推移か」として、2022年の原油相場の年間高値と年間安値の具体的な値について、筆者の考えを述べました。

今回は、「「バブル期」の熱狂を知らない世代」として、バブル期に流行した「3高」などについて書きます。金(ゴールド)相場の足元の動向を解説したり、見通しを示したりする上で、有用だと考えるためです。

「バブル期」真っ只中だった1980年代後半、筆者は小学生でした。このため、バブル期の記憶は、両親が毎年のように、職場の社員旅行で海外に行き、各国の珍しい土産を買ってきたなどの、間接的なものにとどまります。

とはいえ、当時流行したいくつかのキーワードは、鮮明に覚えています。幼心に巣食うくらい、強烈なインパクトを感じたのでしょう。その一つが「3高」です。3つの分野(学歴、収入、身長)が高い男性を「3高」と言ったそうです。

ある調査によれば、2010年代に入り、時代が求める要素は「4低」(低姿勢・低依存・低燃費・低リスク)になったそうです。そして令和になり、また別の価値観が台頭しているといいます。どの分野でもそうですが、時代が求める人物像は、時代の変化とともに変わるわけです。

近年、金(ゴールド)相場の動向を説明したり、見通しを示したりするときに、「3高」というキーワードが役立つようになったと、感じます。ただし、読み方は「サンコウ」ではなく、「サンダカ」です。価格が高い、という意味だからです。

次回以降、「3高(サンダカ)」が発生した例を示します。

図:時代が求める男性像


出所:各種情報源より筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。