[Vol.1157] 日本のLNG価格は原油価格に連動

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。83.45ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,822.35ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年05月限は14,920元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。22年03月限は534.8元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで853.15ドル(前日比1.25ドル拡大)、円建てで3,114円(前日比12円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(1月17日 17時12分頃 6番限)
6,689円/g 白金 3,575円/g
ゴム 242.4円/kg とうもろこし 40,280円/t

●NY天然ガス先物(期近) 日足  単位:ドル/百万英国熱量単位


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「日本のLNG価格は原油価格に連動」

前回は、「火力発電において石炭比率が高い国」として、欧州委員会がお墨付きを与えることを示唆した天然ガスの、火力発電向けの需要について書きました。

今回は、「日本のLNG価格は原油価格に連動」として、日本のLNG(液化天然ガス)価格と、原油価格の関係について書きます。

日本のLNG価格は、原油相場に連動する傾向があります(価格決定方式がそうなっている)。足元、日本のLNG価格が、欧州の天然ガス価格のような「棒上げ」(以前の「[Vol.1153] 大暴騰する欧州の天然ガス価格」を参照)になっていないのはこのためです。

日本のLNG価格の決定方式が現在と変わらなければ、仮に今後、世界の天然ガス相場が長期上昇トレンドを描いたとしても、わたしたちの生活に密接な電力価格が大きく上昇する可能性は低いと言えそうです。

図:日本のLNG価格とドバイ原油価格


出所:World Bankのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。