[Vol.2221] 近年、景気回復期でも金(ゴールド)上昇

著者:吉田 哲
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原油反落。中東情勢の鎮静化期待などで。89.97ドル/バレル近辺で推移。

金反落。米主要株価指数の反発などで。4,516.37ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は17,395元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年07月限は599.8元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2569.57ドル(前日比13.83ドル縮小)、円建てで13,896円(前日比56円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(5月27日 19時00分時点 6番限)
23,682円/g
白金 9,786円/g
ゴム 412.2円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「近年、景気回復期でも金(ゴールド)上昇」
前回は、「近年、ショック時でも金(ゴールド)下落」と題して、S&P500の10度のショック時の騰落率(NY金先物とともに月間平均ベース)について、述べました。

今回は、「近年、景気回復期でも金(ゴールド)上昇」と題して、S&P500の10度の上昇・堅調期の騰落率(NY金先物とともに月間平均ベース)について、述べます。

前回、10度のショックについて述べました。その10度のショック「以外」の、S&P500の上昇・堅調期を確認します。2010年ごろ以降、上昇・堅調期の上昇幅は、それ以前を大きく超える規模です。

以下の図は、上昇・堅調期の、S&P500とNY金(ゴールド)先物の騰落率を示しています。2010年ごろ以前は、多くのケースで「逆相関」だったことが分かります(株高・金安)。しかし、それ以降は、株と同様、金(ゴールド)も上昇したケースがあることが分かります。

トランプ関税ショック前、イラン戦争ショック前の上昇時、金(ゴールド)の上昇率がS&P500の上昇率を上回ったことは、「逆相関」とは言い難いことを示す象徴的な動きだといえます。

以前の「[Vol.2219] 同じように動く金(ゴールド)と株価指数」で、2010年以降のS&P500と金(ゴールド)の相関係数が大変に高いことについて触れました。そのことを、この図で再確認することができます。

2010年ごろを機に、株と金(ゴールド)の関係性に重大な意味を与える変化が生じ、その結果、株と金(ゴールド)が、同時に上昇したり下落したりしているといえます。

資金が株か金(ゴールド)のどちらかに流れる、という逆相関を念頭においた考え方が、すでに通じなくなっていると考えなければなりません。

図:S&P500の10度の上昇・堅調期の騰落率(NY金先物とともに月間平均ベース)
図:S&P500の10度の上昇・堅調期の騰落率(NY金先物とともに月間平均ベース)
出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。