ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~40トン。6月10日の価格はキロあたり66.29~66.39バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は214.0~216.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月20日時点11,001トン(前旬比408トン減)。

 5月中旬の入出庫は入庫617トン、出庫1,025トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅続伸、特段の材料は見当たらないが木曜の上海ゴム急伸を受けて追随すると、中心限月は267.3円、先限は270円まで値位置を切り上げた。ただ、週末にかけては上海ゴムの伸び悩みや利食い売りもあり横ばいであったが中心限月、先限とも260円台を維持している。株式はまちまち、日本株上昇継続も米国株は下落、ECBが7月で量的緩和を終了し利上げ開始を決めたことで買い気が後退した格好、商品は原油続伸も貴金属等はドル高により一部軟化、ドル円は一時134円台半ばまで円安ドル高が進行し円建て商品の上昇を支援した。

 6月10日引け時点のRSS先限は265.9円、TSR9月限(中心限月)は224.0円。週の高値はRSS270.0/TSR224.0円、週の安値はRSS256.1円/TSR218.0円。

 現物価格は285円程度、産地現物価格は横ばいであったが、円安進行が換算値を押し上げている。上海ゴムは引き続き政策期待や原油に連動する形で上昇、ただ上海の一部地域では再度ロックダウンが実施されており、今後の動向に注意が必要だろう。JPXゴムは上海ゴム対比では大きな変化ないものの、産地対比では引き続き割安感のある水準、来週はFOMCが開催され金融市場全般の変動幅が大きくなる可能性があるものの、上海ゴム・産地価格動向に注意しつつ押し目買いを検討したい。先限は250.0~270.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp