週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 今週の原油相場は引き続きレンジ相場が想定されそうか。米中通商協議の再開や香港リスクの緩和、米原油在庫の減少などで週末にかけて上昇し、WTIで8月に三度跳ね返されている57ドル付近のレンジ上限を再度トライしたものの再び跳ね返された。リスクオンの流れで株高、ドル安となっていることは下支えになっている一方、米中問題が早期に解決される可能性は低いほか、ドライブシーズンが終盤を迎え、製品需要の後退が見込まれるなど原油自体の地合いは強くなさそうであり、レンジを上抜けるには新規材料に乏しそうだ。WTIベースで52-58ドル程度のレンジ相場継続とみれば、レンジ内での押し目買い、戻り売りが有効そうだ。
 

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。