[Vol.1306] 米国国内の電力事情がガス需要・生産を支える

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。95.04ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,778.15ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年01月限は12,660元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。22年10月限は745.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで901.4ドル(前日比6.7ドル拡大)、円建てで3,885円(前日比4円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(8月25日 17時57分頃 6番限)
7,707円/g
白金 3,822円/g
ゴム 225.2円/kg
とうもろこし 48,800円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY天然ガス先物(期近) 日足  単位:ドル/BTU(英国熱量単位)
NY天然ガス先物(期近) 日足  単位:ドル/BTU(英国熱量単位)

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「米国国内の電力事情がガス需要・生産を支える」

前回は、「勢い付く、米シェールガスの生産」として、米国の天然ガスと原油生産量の推移を確認しました。

今回は、「米国国内の電力事情がガス需要・生産を支える」として、米国の電源構成の推移を確認します。

天然ガスに強い需要をもたらしている分野が「発電」です。以下のグラフの通り、2021年、米国で発電のために用いられたエネルギー源の38%超が天然ガスでした。

米国で「脱炭素」が加速する中、発電量の総量を維持しながら、発電起因の二酸化炭素の排出量を削減するべく、火力発電向けの燃料が石炭から天然ガスに切り替わってきています。

再生可能エネルギーが主力の発電源になるまでは、天然ガスは必要不可欠でしょう。今後さらに、発電の分野における天然ガスと石炭の入れ替わりが進むと考えられます(今後さらに、天然ガスが重用されそう)。

図:米国の電源構成の推移 単位:10億キロワット時
図:米国の電源構成の推移 単位:10億キロワット時

出所:EIA(米エネルギー情報局)のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。