[Vol.2248] 「複数要因の同時進行」が分析のコツ

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。68.67ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。4,189.20ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は16,755元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年08月限は441.3元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2518.75ドル(前日比21.15ドル拡大)、円建てで13,817円(前日比36円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(7月3日 18時05分時点 6番限)
22,164円/g
白金 8,347円/g
ゴム 412.0円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「『複数要因の同時進行』が分析のコツ」
前回は、「産油国減産延長とホルムズリスク常態化」と題して、ホルムズ海峡封鎖リスクのイメージについて、述べました。

今回は、「『複数要因の同時進行』が分析のコツ」と題して、NY原油先物価格(中心限月 日次平均)について、述べます。

以下の図は、2014年以降のNY原油先物価格の推移と、2026年下半期の原油相場を左右する主な要因を示しています。

2026年前半、原油価格は中東情勢の悪化を受けて一時100ドルを超える水準まで急騰したものの、その後、停戦協議の一歩目となる覚書の署名が行われたことで70ドル前後まで下落しました。

しかし、図が示すように、足元の原油市場には価格を押し上げる複数の材料が存在しており、今後、再び上昇基調を強める(暴落する可能性がより低くなる)可能性があります。

全体として、2026年下半期の原油相場では、中東情勢、OPECプラスの生産動向、米国の金融政策・原油在庫など、複数の要因が同時進行することが予想されます。

中東情勢をきっかけとした短期的な上下の圧力にさらされるだけでなく、米国の在庫減少やOPECプラスの協調減産継続、世界的な需要回復「期待」などがもたらす中期・長期的な上昇圧力を受ける構図になる可能性があります。複数の材料を総合的に捉えながら動向を見守る必要があるでしょう。

原油相場は一つの材料だけで動いていません。このことは全てのコモディティ(国際商品)に共通することです。消費国に住むわたしたちだからこそ、このことを強く意識する必要があります。

図:NY原油先物価格(中心限月 日次平均) 単位:ドル/バレル
図:NY原油先物価格(中心限月 日次平均) 単位:ドル/バレル
出所:Investing.comのデータを基に筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。