原油反発。米主要株価指数の反発などで。71.02ドル/バレル近辺で推移。
金反発。米10年債利回りの反落などで。4,039.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は16,750元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年08月限は460.3元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで2439.3ドル(前日比7.30ドル縮小)、円建てで13,482円(前日比34円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(6月30日 18時45分時点 6番限)
金 21,447円/g
白金 7,965円/g
ゴム 415.7円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「最終合意には複数の奇跡の同時実現が必要」
前回は、「26年下半期の原油相場、複数要因が下支え」と題して、2026年下半期の原油相場の動向を占う重要な要素について、述べました。
今回は、「最終合意には複数の奇跡の同時実現が必要」と題して、米国・イランの覚書について、述べます。
以下の図は、2026年6月に米国とイランが署名した最終合意に向けた協議に関する覚書の概要と、協議の際の要点をまとめた資料です。この覚書への署名は、最終合意(戦闘終結の協定)に向けた協議の前提に合意し、その前提に基づいて協議を開始するという、いわば合図です。この署名をもって、恒久的な停戦が実現したわけではないことに留意が必要です。
トランプ米大統領、バンス米副大統領、イランのガリバフ国会議長が覚書に署名し、6月18日に60日間の協議が始まりました。覚書の内容(14項目)を見ると、協議は大きく四つの分野で構成されていることがうかがえます。
一つ目は「停戦・安全保障」に関する内容です。恒久的な停戦やお互いの主権を尊重することに加え、双方の海上封鎖の解除やホルムズ海峡における航行の正常化が盛り込まれています。実際に、この内容により、一部の船舶が同海峡を航行し始めたことが報じられています。
しかし、署名から1週間足らずで、米国とイラン(イラン革命防衛隊)との間で、同海峡の航行を巡り、攻撃の応酬が散見され、再び同海峡を巡る情勢は緊迫化しつつあります。
二つ目は「外交・核問題」に関する内容です。60日以内の最終合意を目指し、イランにおける核問題や同問題に関わる交渉の手順、さらには国際連合(国連)の承認プロセスまでを視野に入れています。
しかし、核開発問題は米国とイランの対立の核心であり(2月28日に米国と同時にイランを攻撃したイスラエルの大きな関心事でもあり)、短期間で妥協点を見いだすことは容易ではありません。米国が「イランは核兵器を保有しない」との立場を堅持している一方で、イランは自国の安全保障を主張しており、交渉は平行線をたどる可能性があります。
三つ目は「経済・制裁」です。イランへの制裁解除やイランの原油輸出再開・凍結資産の解除が実現すれば、同国の経済回復だけでなく、世界の原油供給増加にもつながる可能性があります。特にイラン産原油の市場への復帰は、世界の原油需給を緩和させ、原油相場に下落圧力をかける要因になり得ます。
四つ目は「復興・履行管理」です。イランの復興を支援することや最終合意が守られているかどうかを監視する制度の整備は、合意内容を実効性のあるものとするためにかかせません。過去にも合意が履行されなかった(イランが合意をほごにして核開発を進めた)例があるため、監視する制度を整備できるかどうかは、大変に重要な点になると考えられます。
核開発関連の案件については、同開発に強く反対するイスラエル側の意向をくんだ米国と、自国の安全保障を主張し、かつ非西側諸国の思惑を意識するイランの意見は折り合わず、協議が難航する可能性があります。
14項目以外にも懸念点があります。イランが将来的にホルムズ海峡の利用にサービス料を課す可能性を示唆していることや、イスラエルとイラン革命防衛隊が協議に直接的に参加していないことです。特に後者は、協議が破談になる可能性を生む、大変に大きな懸念点です。
今回の覚書への署名は、中東情勢の安定化に向けた重要な第一歩ではあるものの、最終合意・恒久的な戦闘終結に至るまでには、多くの高いハードルを同時に乗り越える必要があります。
1970年代のイラン革命にまでさかのぼって、わだかまりを解く必要もあると考えられます。複数の奇跡が同時に起きなければ、最終合意・恒久的な戦闘終結には至らないのではないかと、筆者はみています。
図:米国・イランの覚書について

出所:筆者作成
金反発。米10年債利回りの反落などで。4,039.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は16,750元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年08月限は460.3元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで2439.3ドル(前日比7.30ドル縮小)、円建てで13,482円(前日比34円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(6月30日 18時45分時点 6番限)
金 21,447円/g
白金 7,965円/g
ゴム 415.7円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「最終合意には複数の奇跡の同時実現が必要」
前回は、「26年下半期の原油相場、複数要因が下支え」と題して、2026年下半期の原油相場の動向を占う重要な要素について、述べました。
今回は、「最終合意には複数の奇跡の同時実現が必要」と題して、米国・イランの覚書について、述べます。
以下の図は、2026年6月に米国とイランが署名した最終合意に向けた協議に関する覚書の概要と、協議の際の要点をまとめた資料です。この覚書への署名は、最終合意(戦闘終結の協定)に向けた協議の前提に合意し、その前提に基づいて協議を開始するという、いわば合図です。この署名をもって、恒久的な停戦が実現したわけではないことに留意が必要です。
トランプ米大統領、バンス米副大統領、イランのガリバフ国会議長が覚書に署名し、6月18日に60日間の協議が始まりました。覚書の内容(14項目)を見ると、協議は大きく四つの分野で構成されていることがうかがえます。
一つ目は「停戦・安全保障」に関する内容です。恒久的な停戦やお互いの主権を尊重することに加え、双方の海上封鎖の解除やホルムズ海峡における航行の正常化が盛り込まれています。実際に、この内容により、一部の船舶が同海峡を航行し始めたことが報じられています。
しかし、署名から1週間足らずで、米国とイラン(イラン革命防衛隊)との間で、同海峡の航行を巡り、攻撃の応酬が散見され、再び同海峡を巡る情勢は緊迫化しつつあります。
二つ目は「外交・核問題」に関する内容です。60日以内の最終合意を目指し、イランにおける核問題や同問題に関わる交渉の手順、さらには国際連合(国連)の承認プロセスまでを視野に入れています。
しかし、核開発問題は米国とイランの対立の核心であり(2月28日に米国と同時にイランを攻撃したイスラエルの大きな関心事でもあり)、短期間で妥協点を見いだすことは容易ではありません。米国が「イランは核兵器を保有しない」との立場を堅持している一方で、イランは自国の安全保障を主張しており、交渉は平行線をたどる可能性があります。
三つ目は「経済・制裁」です。イランへの制裁解除やイランの原油輸出再開・凍結資産の解除が実現すれば、同国の経済回復だけでなく、世界の原油供給増加にもつながる可能性があります。特にイラン産原油の市場への復帰は、世界の原油需給を緩和させ、原油相場に下落圧力をかける要因になり得ます。
四つ目は「復興・履行管理」です。イランの復興を支援することや最終合意が守られているかどうかを監視する制度の整備は、合意内容を実効性のあるものとするためにかかせません。過去にも合意が履行されなかった(イランが合意をほごにして核開発を進めた)例があるため、監視する制度を整備できるかどうかは、大変に重要な点になると考えられます。
核開発関連の案件については、同開発に強く反対するイスラエル側の意向をくんだ米国と、自国の安全保障を主張し、かつ非西側諸国の思惑を意識するイランの意見は折り合わず、協議が難航する可能性があります。
14項目以外にも懸念点があります。イランが将来的にホルムズ海峡の利用にサービス料を課す可能性を示唆していることや、イスラエルとイラン革命防衛隊が協議に直接的に参加していないことです。特に後者は、協議が破談になる可能性を生む、大変に大きな懸念点です。
今回の覚書への署名は、中東情勢の安定化に向けた重要な第一歩ではあるものの、最終合意・恒久的な戦闘終結に至るまでには、多くの高いハードルを同時に乗り越える必要があります。
1970年代のイラン革命にまでさかのぼって、わだかまりを解く必要もあると考えられます。複数の奇跡が同時に起きなければ、最終合意・恒久的な戦闘終結には至らないのではないかと、筆者はみています。
図:米国・イランの覚書について

出所:筆者作成
