ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。12月23日の価格はキロあたり44.50~44.76バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は153.0~155.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、12月10日時点8,040トン(前旬比97トン減)。

 12月上旬の入出庫は入庫938トン、出庫1,035トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅下落、中国では非公式ながらコロナ感染者が急増しており、経済活動が混乱する中で上海ゴムが軟化、JPXゴムは大幅な円高進行と合わさり期近限月から崩れだすと中心限月にも売りが波及する形で下げ足を速め、一時は中心限月219.3円まで売り込まれたが、週末引けでは220円台を回復した。株式は下落、堅調な米指標を受けてFRBの利上げ長期化が懸念された模様、商品は材料難の中で原油続伸・貴金属続落、ドル円は日銀の政策変更により4円強の急速な円高ドル安が進行し週末時点では132円台半ばとなっている。

 12月23日引け時点のRSS中心限月は220.0円、TSR3月限(中心限月)は173.0円。週の高値はRSS230.9/TSR189.9円、週の安値はRSS219.3円/TSR173.0円。

 現物価格は円高進行により206円程度まで大幅下落。上海ゴムはコロナ感染者大幅増加が短期弱気材料として台頭し、正常化には数週間から1カ月単位の時間が必要だろう。国内市場は1-6番限で順鞘幅が14.1円まで拡大、円高進行により国内ゴムの割高感が強まる中で大口売りが入り、投げ売りがそれに続いたとみられる。大幅な順鞘化により期近限月は割安圏に沈むも中心限月は依然割高圏にあり、目先は戻り売り優勢となりやすいだろう。割安感が生じた場合は押し目買い方針に切り替えたい。中心限月は210.0~225.0円を予想する。


出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp