ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。1月6日の価格はキロあたり44.30~44.61バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は158.0~160.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、12月20日時点8,863トン(前旬比823トン増)。

 12月中旬の入出庫は入庫1,488トン、出庫665トン。

◆展開予想

 JPXゴムは反発、中国一部地域での感染収束の兆しが見える中で、当局はハイテク企業への締め付け緩和や不動産企業の借り入れ緩和を検討しており中国経済の回復が早まるとの観測が台頭し上海ゴムが年始から急回復、JPXゴムは円安も追い風となって中心限月は220円台で引けている。株式はまちまち、米株は堅調な雇用指標を受け引締め継続観測から軟化も欧州はインフレ減速を好感して上昇、日本は安値圏から陽線引け。商品は原油が大幅下落となるなど金を除いて弱含んだ。ドル円は年始の130円台から134円台まで急速に円安が進んだ。

 1月6日引け時点のRSS6月限(中心限月)は220.8円、TSR4月限(中心限月)は180.0円。週の高値はRSS224.6/TSR180.0円、週の安値はRSS217.1円/TSR175.0円。

 現物価格は小幅下落も円安により207円程度。上海ゴムはアフターコロナや当局の経済対策を先取りする形で上昇を維持。国内市場は1-6番限で順鞘幅が10.8円程度とヘッジ売りは主に中心限月に入った影響により順鞘幅縮小となった。産地対比では期近が割安圏にあるものの増加基調の在庫が重石、中心限月は割高圏にあるものの目先は上海ゴムに連動しており、産地対比割高・順鞘環境下では戻り売りを検討する場面であるが上海ゴムのピークアウトを見極めながら慎重に取り組みたい。中心限月は215.0~230.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp