NY金、三尊天井完成

著者:菊川 弘之
 NY金が、三尊天井完成、下げ加速となった。

 9月中旬に行った台湾での金(GOLD)講演会や、9月30日の日経CNBC放送や、お客様向けレポート(市場分析レポート)で『NY金(12月限)は、「Y字型」形成を失敗し、ネックライン割れなら「三尊天井」、雲の水準で維持されると「ダイヤモンド・フォーメーション」、ネックライン~1500ドル水準で支持されるなら「ボックス相場」へ移行する可能性が高まってきた。~中略)。

 ネックライン割れからの下値目途は、NY金(12月限)が、N=1467.8ドル、V=1438.1ドル。東京金が、N=5,092円、V=4,970円など。東京は、ドル高(円安)が材料で、NY金が下げた場合は、円安が相殺して、下げ幅限定となる可能性も。』と指摘したが、昨晩のNY市場で、ネックライン割れから下げ加速。1470.5ドルまで下値を切り下げた。

 前週末に発表されたCFTC建玉明細(9/24現在)によると大口投機玉は、312,444枚の買い越し。前週(282,599枚の買い越し)から拡大、過去最高水準まで膨れており、一旦はポジション調整が必要とされる内部要因だった。

 欧州中央銀行(ECB)が9月12日に利下げや量的緩和(QE)再開を決定して以来、追加金融緩和策への期待感からのユーロ売りや、合意なきブレグジット懸念から英ポンド売りが、ドルを押し上げ、NY金の売り材料となっている。

 積極緩和に批判的だったラウテンシュレーガーECB専務理事が任期切れを待たずに突然辞任したことで、ECB内の足並みの乱れも懸念材料として浮上していることや、英国のEU離脱が無秩序なものとなる可能性が高まっていることも、ユーロ売りにつながっている。

 米商品先物取引委員会(CFTC)投機ポジションでは、ユーロ、ポンドともに年央から夏にかけて膨らんだ売り越しが整理されている状態。
 

 

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

日産証券株式会社 調査部主席アナリスト。NYU留学後、商品投資顧問チーフアナリスト、自己ディーリング部長などを経て現職。「北浜流一郎と菊川弘之の朝イチ投資大学」(ラジオNIKKEI)を始め、「ブルームバーグTV」「日経CNBC」等、多数のメディアに出演。Podcastビジネス部門1位獲得も。時事通信、ロイター、日経新聞等に寄稿中。中国・台湾でも現地取引所主催セミナー招待講師として活躍中。 http://market-samurai.livedoor.biz/