30才から2000万円貯める方法

著者:近藤 雅世
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 30才から老後資金を2000万円貯めるためには、65歳を定年として35年間ある。この場合は、投資をしなくても、堅実に貯蓄することで2000万円を貯めることが出来る。月額4万8千円を銀行業界で一番高い金利と謳っているあおぞら銀行で毎月貯金すると年利0.2%の金利でも35年後には2,073万3,836円になる。この場合元本は2,016万円、金利72万131円、税金▲14万6,295円である。

 月額4万8千円は大きすぎるというなら、年間57万6千円であるので、ボーナスを1回20万円×2回貯金すれば、月額は、1万4,700円である。そして、過去の金価格が繰り返すとするなら、少なくとも35年前に、月2万円純金積立を行っていた場合は、35年後の今年9月13日には2,177万9,586円となっていた。

 途中経過では金価格は下落しているが、純金積立のようなドルコスト平均法で金を買う場合は価格が安くなると多くの金を購入することが出来るので、要するに、売り時に価格が上昇していれば良いことになる。35年もあればその間に金価格は上下動するため、相当上昇したと思った時にいったん手仕舞い売りして純金を引出、それを使わずに取っておきながら、再び積立を行っていけば良いと思われる。つまり、銀行預金しているよりも、純金積立の方が貯蓄効率は約2倍良かったことになる。恐らく今後も低金利が続くであろうから、金の価格の上昇の方が貯蓄よりは良いのではなかろうか。

 むろん株式や債券、為替等の投資手法もあり、先物取引は中でも最もハイリスクハイリターンな投資手法であるので、純金積立より良いパフォーマンスが得られるかもしれない。ただ、投資の中では純金積立は比較的安全な投資ではなかろうか。注意されたいのは、純金積立は積立先に対する与信リスクがある。つまり積立先が倒産した場合は、積立てた金が返って来ないリスクがある。ただ、株式投資であれば、そのリスクはつきものであるので、株式投資と同じくらいのリスクだと言えよう。

 

このコラムの著者

近藤 雅世(コンドウ マサヨ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンスを設立。代表取締役社長就任。
毎週月曜日週刊ゴールド、火曜日週刊経済指標、水曜日週刊穀物、木曜日週刊原油、金曜日週刊テクニカル分析と週間展望、月二回のコメを執筆。
毎週月曜日夜8時YouTubeの「Gold TV Net」で金と原油について動画で解説中(月一回は小針秀夫氏)。
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