ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。11月10日の価格はキロあたり52.85~53.05バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は166.0~168.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月10日時点8,108トン(前旬比1,405トン減)。

 10月上旬の入出庫は入庫374トン、出庫1,779トン。

◆展開予想

 OSEゴムは続伸、上海ゴムは週前半こそ弱含みも週末にかけては中国10月の自動車生産・販売前年同期比10%以上増の報に反応してか先週高値を上抜けて上昇する中で、OSEゴム中心限月も上海ゴムに連動しつつ週後半に260円台を回復すると一時267.9円まで上げ幅を拡大した。株式は前週高値圏でもみ合い、米金利の上下に連動して売り買いが交錯した格好、商品は大幅下落、ドル高や米中景気先行き懸念が台頭し買い持ち高の調整売りが強まったか。ドル円はクロス円の円安進行もあり151円台前半まで円安ドル高が進行している。

 11月10日引け時点のRSS4月限(中心限月)は264.7円、TSR2月限(中心限月)は220.0円。週の高値はRSS267.9円/TSR220.0円、週の安値はRSS255.3/TSR218.0円。

 現物価格は円安の影響もあり254円程度まで上昇。上海ゴムは在庫が徐々に増えつつあるが今週は需要期待が上回った形。国内当先限は逆鞘15.3円に転換、価格水準からみれば手前限月に非当業系のショートカバーが入った可能性があるか。産地対比では概ね全限月で輸入採算を上回っており割高感が出つつあるものの、主要産地では雨の影響もあり手持ち在庫の有無が当業者ごとに異なるようだ。引き続き産地天候状況が相場動向を左右すると見られることからリスク管理に注意しながら取引を進めたい。中心限月は245.0~270.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp