ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~15トン。12月1日の価格はキロあたり52.21~52.70バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は169.5.0~171.5セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月20日時点6,060トン(前旬比499トン減)。

 11月中旬の入出庫は入庫1,310トン、出庫1,809トン。

◆展開予想

 OSEゴムは反落、上海ゴム中心限月は週初の上昇後は下落に転じ一時は13,360元まで売り込まれる中、OSEゴムも週半ば以降は3日続落となり週末にかけて売りが加速し中心限月は一時255.0円まで値を切り下げた。株式は概ね上昇、米金利低下と一部連銀総裁が利下げ発言を好感したか。商品は金が大幅続伸も白金は足踏み、原油はOPEC会合後に上げ幅を縮小し小幅反発、ドル円は148円程度まで円高ドル安が進行した。

 12月1日引け時点のRSS5月限(中心限月)は256.7円、TSR3月限(中心限月)は220.0円。週の高値はRSS271.9円/TSR225.0円、週の安値はRSS255.0/TSR220.0円。

 現物価格は252円程度で横ばい。上海ゴムは在庫が小幅増に転じる中、引続き値を切下げながら買い玉の整理・乗換が急速に進展、中国での現物需要が減少している可能性がある。国内当先限は順鞘4.4円に縮小も先限下落の影響が大きかった。主要産地では降雨により貨物の新規調達に支障が出ているようだが、それ以上に需要サイドの弱さが価格を押し下げている模様だ。産地対比ではオファー自体の高止まりで期近割安・期先小幅割高圏に見えるものの実態の把握には時間が必要だろう。短期的には日中共に売られ過ぎ水準に達しているためショートカバーを検討したいが、状況次第では更なる下押しがあり得るだろう。中心限月は245.0~265.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp