ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~10トン。12月8日の価格はキロあたり51.79~52.25バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は166.0~168.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月20日時点6,060トン(前旬比499トン減)。

 11月中旬の入出庫は入庫1,310トン、出庫1,809トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅下落、上海ゴムは週半ばにかけて弱い流れを引継ぎ1月限は一時13,000元の節目を割込むもその後は下げ渋ると週末にかけて下げ幅を縮小する中、OSEゴムは円高進行の影響も大きく中心限月は一時234.7円と10月前半の水準まで売り込まれた。株式は概ね上昇も日本株は大幅下落、欧米は早期の利下げ織り込みが進む中で日本はマイナス金利解除観測が強まり円高が下げを誘発、商品全般は世界景気減速懸念が高まり軟化、ドル円は一時141.67円まで円高ドル安進行も週末引け時点では144円程度で推移している。

 12月8日引け時点のRSS5月限(中心限月)は237.5円、TSR3月限(中心限月)は207.0円。週の高値はRSS256.7円/TSR215.0円、週の安値はRSS234.7/TSR207.0円。

 現物価格は円高進行により240円程度まで下落。上海ゴムは在庫増に転じつつも投げ売りは一巡、他市場対比で割安に推移しており反発に向かえるが焦点となろう。国内当先限は順鞘0.8円に縮小も先限下落の影響が大きかった。主要産地の天候は回復しつつも安売りする向きは少なく、産地対比では国内市場の割安幅が期近限月程大きくなっている。輸入採算を相当程度下回る水準では売り妙味が少ないため目先は押し目買いに方針を転換、上海ゴム、為替動向に注意しつつ慎重に取引を進めたい。中心限月は235.0~255.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp