ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。3月1日の価格はキロあたり74.70~74.72バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は214.0~216.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月20日時点10,652トン(前旬比253トン増)。

 2月中旬の入出庫は入庫943トン、出庫690トン。

◆展開予想

 OSEゴム反落、上海ゴムが中国PMIの改善や政策期待を織り込む形で緩やかに値を切り上げる中で、OSEゴムは週半ばに大口の売りに押され中心限月は一時295円まで下押される場面があったものの、週末にかけて切り返すと300円台を回復して引けている。株式は日米とも大幅上昇、米インフレ率の低下と米6月利下げ期待の高まりが背景、商品は金・原油が上昇もその他は下落、ドル円は150円台半ばまで円安ドル高が進行している。

 3月1日引け時点のRSS7月限(中心限月)は300.8円、TSR6月限(中心限月)は243.0円。週の高値はRSS305.9円/TSR247.0円、週の安値はRSS295.0円/TSR242.0円。

 現物価格は323円程度まで小幅に続伸しており買い気が強い。中国市場は来週から全人代が始まることで政策期待が根強いが、反面失望売りを誘うこともあり得るため注意が必要だろう。OSEゴムの1-6番限はわずかに順鞘化し0.8円程、期近限月に小口ながら断続的な売りが散見され逆鞘方向への動きを抑制した印象。国内在庫は引続き増加しているものの出庫も堅調であり、産地対比での割安感が強く追加的な新規入着が見込めない状況が続けば、将来的な需給の引き締まり要因となろう。来週以降も産地価格を注視しながら押し目買い方針を維持したい。中心限月は290.0~315.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp