ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。3月8日の価格はキロあたり78.21~79.02バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は233.0~235.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月20日時点10,652トン(前旬比253トン増)。

 2月中旬の入出庫は入庫943トン、出庫690トン。

◆展開予想

 OSEゴム大幅上昇、上海ゴムは全人代における経済対策が想定内にとどまったため失望売りを誘い週半ばにかけて下落も、産地価格の継続的な上昇を受けてOSEゴムは下げ渋ると、週末には上海・OSEゴムともに大口の買いが入って急上昇、中心限月は213.0円まで値を切り上げ高値引けとなった。株式市場はまちまち、米国では6月の利下げ織り込みと金利低下を背景にハイテク系は堅調も日本は株安円高が進行、商品はドル安等を背景に金が史上最高値更新、その他貴金属・原油も反発・下げ幅縮小、ドル円は147円台まで円高ドル安が進行した。

 3月8日引け時点のRSS8月限(中心限月)は313.0円、TSR6月限(中心限月)は237.0円。週の高値はRSS313.0円/TSR241.0円、週の安値はRSS297.1円/TSR237.0円。

 現物価格は345円程度まで大幅上昇、買い気が緩む気配がない。中国では国産ゴム在庫増加と政策期待の剥落で割安であったところに大口の新規買いが入った模様。OSEゴムの1-6番限は終値でフラットも実勢では逆鞘化が進行、現物価格の高騰を受け期近限月に強い買い気が見受けられた。今回は現物主導の上昇であり依然背景は不明ではあるが、急速な上昇後の反動下落に注意しつつ、現物価格が下落に転じるまでは利益確定を挟みつつ押し目買い方針で臨みたい。中心限月は305.0~325.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp