ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。3月11日の価格はキロあたり85.45~86.55バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は255.0~257.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月20日時点10,652トン(前旬比253トン増)。

 2月中旬の入出庫は入庫943トン、出庫690トン。

◆展開予想

 OSEゴムは急騰、上海ゴムは春節休暇に伴う2月の自動車生産・販売の大幅な落ち込みを織り込む形で出遅れていたものの、中央政府の投資・消費財買い替え促進策への期待もあってか週後半にかけて大幅上昇、OSEゴムは現物価格高騰に連れて週初から上げ幅を拡大すると週末にかけて中心限月は350円円台まで急騰して引けている。株式市場は弱含み、米経済指標の軟化と米金利上昇を受けて日米共に利益確定売りに押された模様。商品は金こそ下落したが、工業系貴金属や原油は上昇、ドル円は148円台半ばまで円安ドル高が進行している。

 3月15日引け時点のRSS8月限(中心限月)は352.0円、TSR6月限(中心限月)は249.0円。週の高値はRSS352.2円/TSR249.0円、週の安値はRSS312.3円/TSR240.0円。

 現物価格は281.5円程まで急騰、引続き買い気が強い。上海ゴムは取引所在庫が週間で減少に転じており、来週以降も動向に注意したい。OSEゴムの1-6番限は5.0円まで逆鞘が進行、現物上昇ペースが速く国内の割安感解消が進まないものの、シンガポール市場の3番先限月は期近比の上げペースが鈍化しており、国内中心限月の割安感は週後半にかけて縮小している。来週も現物動向に注意しつつ、急速な上昇に対する反動下落にも注意が必要、他市場動向に注意しつつまずは利益確定を検討したい。中心限月は335.0~370.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp