週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 今週の原油相場はレンジ相場の動きを想定する。先週は米中貿易協議の進展を期待して上値追いの流れとなり9月高値と10月安値の半値戻しを達成した。今週は一転、米中協議の期待感の後退から売られる展開となり、この問題で一喜一憂する相場展開が継続している。当初は11月中旬のAPEC首脳会議で米中の第一弾合意署名が見込まれていたが、チリの反政府デモの影響で中止となり、暫くは様子見の動きとなりそうだ。また、産油国側も12月5日のOPEC総会まで日柄があり減産強化策の具体的進展も期待薄と考えられる。当面はWTIで55ドル、ブレントで60ドルを挟んだレンジ相場をイメージして押し目買い/戻り売りのスタンスで臨みたい。
 

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。