週刊石油展望

著者:三浦 良平
ブックマーク
 先週末のWTI原油は先週比1.66ドル安の54.32ドル、ブレント原油は1.78ドル安の59.66ドルとなった。

 前週末の海外原油マーケットは、米通商代表部(USTR)の声明で、米中双方の通商合意の一部に進展があったと発表されたことから世界経済の悪化見通しが後退し続伸となった。掘削リグ数が17基減少の696基となったことも要因と思われる。

 28日は反落。米中通商協議が進展しているものの、世界的な景気減速懸念が依然として足を引っ張る格好となっている。また株式市場は堅調であったが、29日からのFOMCを控えて先週までの反発が一巡したことも重しとなった。29日は続落。ロシア・エネルギー省が米国の産油量の伸び鈍化を考慮する意向を明らかにしたことから、協調減産拡大に対する期待が後退した。30日も続落。EIA週報で原油在庫が増加したことが嫌気されたが、石油製品の在庫が減少を続けていることが相場を下支えした。またFOMCで追加利下げが決定されたことで株高に振れたことも下げを緩和する要因となった。月末31日も弱い流れが継続。10月の中国PMIが弱く、景気減速感が根強いことに加え、米中貿易合意に関するネガティブな見方が浮上したことから株安につられる形で原油も売られた。また、トランプ大統領と習主席が通商合意の署名を予定していた11月16、17日のAPEC首脳会議がチリで反政府デモが続いていることから中止になったこともリスク資産の売りを誘う要因となった。

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。