ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~10トン。4月11日の価格はキロあたり80.88~81.85バーツ、RSS号タイ主要港5月積価格は230.0~232.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月31日時点12,647トン(前旬比1,064トン増)。

 3月下旬の入出庫は入庫1,866トン、出庫802トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続落、上海ゴムは春節明けの自動車生産・販売回復を背景に一時は強含むも、公表後は材料出尽くしとなり上げ幅を縮小する中、OSEゴム中心限月も連動する形で上昇した後は売りが膨らみ週末にかけて320円台を割込むと一時は312.7円まで売り込まれた。株式はまちまち、米CPI上昇により米利下げ開始時期後ずれ観測高まるもECBが近いうちの利下げに含みを持たせたことで大幅下落は回避されたか。商品は貴金属が強地合いを維持する中、原油は反落、ドル円は米金利上昇を背景に153円台まで円安ドル高が進行している。

 4月12日引け時点のRSS9月限(中心限月)は315.7円、TSR7月限(中心限月)は254.0円。週の高値はRSS335.9円/TSR256.0円、週の安値はRSS312.7円/TSR252.0円。

 現物価格は352円程に下落も円安進行により下げの勢いが緩和された。上海ゴム在庫は減少、自動車生産・販売が好調さを維持すれば、在庫が下落に転じる可能性がある。国内は当先の逆鞘幅が拡大、減産期にある中で輸入採算を下回る期近に買い気が見られた一方、中心限月は減産期明けをにらみ現物の買い気が後退する中でヘッジ売りを呼び込んだか。タイでは来週前半はソンクラーンで休場、現物取引の再開は週後半となりそうだ。季節的には減産期明けは売り優勢となりやすいため一旦は様子見とし、現物価格動向を確認した上で割安幅が拡大するようであれば押し目買い、逆の場合は新規売りを検討したい。中心限月は300.0~330.0円を予想する。
ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp