[Vol.1707] 金(ゴールド)と原油相場は暴騰状態

著者:吉田 哲
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原油反落。中東情勢緊迫化一巡などで。84.59ドル/バレル近辺で推移。

金反落。米10年債利回りの反発などで。2,362.60ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。24年09月限は14,710元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年06月限は660.7元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1382.9ドル(前日比10.50ドル拡大)、円建てで6,827円(前日比22円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(4月15日 17時24分時点 6番限)
11,637円/g
白金 4,810円/g
ゴム 312.9円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「金(ゴールド)と原油相場は暴騰状態」
前回は、「実は、本当に怖いのはここから!?」として、OPECプラスの原油生産量について述べました。

今回は、「金(ゴールド)と原油相場は暴騰状態」として、国内外の金(ゴールド)、原油、株価の動きについて述べます。

足元、金(ゴールド)と原油相場の上昇が目立っています。世界の指標であるドル建て金(ゴールド)は目立った上昇が始まった2月29日からおよそ15%も上昇しています。原油は同10%前後、昨年末比では20%前後も上昇しています。

ドル建てに追随する傾向があり、ドル円がその傾向に強弱を加えて価格が形成される円建て銘柄においては、金(ゴールド)の上昇率が同20%前後に達しました。足元で進行している円安が円建て金(ゴールド)の上昇率を高めています。

株価指数は、米国の利下げタイミングが遠のく懸念が生じたり、中東情勢が悪化したりして、国内外ともに3月下旬を機に反落しています。年初から株高・金(ゴールド)高・原油高が続いていましたが、このタイミングを機に株安・金(ゴールド)高・原油高の傾向が鮮明になりました。

たった1カ月半で10%や20%も上昇した国内外の金(ゴールド)と原油相場ですが、一体何がこれらを上昇に駆り立てているのでしょうか。今後、上昇に駆り立てた要因はどう変化するのでしょうか。そして、金(ゴールド)と原油相場どのような値動きを演じるのでしょうか。次回以降、詳細を述べます。

図:国内外の金(ゴールド)、原油、株価の動き(2024年1月4日を100、4月12日まで)
図:国内外の金(ゴールド)、原油、株価の動き(2024年1月4日を100、4月12日まで)

出所:QUICKおよびマーケットスピードⅡのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。