ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~5トン。4月26日の価格はキロあたり72.50~74.06バーツ、RSS号タイ主要港5月積価格は206.0~208.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月10日時点12,583トン(前旬比64トン減)。

 4月上旬の入出庫は入庫1,022トン、出庫1,086トン。

◆展開予想

 OSEゴムは4週続落、上海ゴムは材料難の中でじり安となり、木曜には現物ヘッジとみられる大口売りが入って下げ幅を拡大したが週末にかけては下げ一服、OSEゴムは週初こそ強含むもその後は一貫して売り優勢となり、中心限月は一時300円まで値を沈めたが、週末にかけて下げ幅を縮小した。株式は概ね反発、米早期利下げ観測が後退し米金利高止まりも先週までの下落に対する自立反発局面となった。商品は金属系こそ下落も原油は反発、ドル円は日銀の金融緩和継続姿勢の影響もあって156円台まで円安ドル高が進行している
 4月26日引け時点のRSS9月限(中心限月)は307.0円、TSR7月限(中心限月)は247.0円。週の高値はRSS318.0円/TSR254.0円、週の安値はRSS300.0円/TSR247.0円。

 現物価格は324円程に大幅下落、成約は少ないものの買い気が後退し売り手がオファーを切り下げている。上海ゴムは在庫増加も週後半には下げ止まりの形となったか。国内は当先の逆鞘幅が大きく縮小、4月限納会後から期近限月に対する売り圧力が強まった。現物市場は絶対値こそ切り下がるも先物価格比では依然上鞘圏で推移しており、OSEゴムの割安感は薄れていないことから基本的には押し目買い方針を維持するものの、現物価格の下落が継続する場合は様子見としたい。中心限月は300.0~320.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp