ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~20トン。5月24日の価格はキロあたり78.08~80.75バーツ、RSS号タイ主要港6月積価格は227.0~229.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月30日時点12,667トン(前旬比66トン減)。

 4月下旬の入出庫は入庫644トン、出庫730トン。

◆展開予想

 OSEゴムは3週連騰、今週も上海ゴムの上昇がゴム市場をけん引し4月以来となる15,000元台を回復する中で、OSEゴムにも大口の買いが入り、中心限月は一時336.6円まで上昇する場面があった。株式は概ね上昇、欧州は利下げ期待・米国はハイテク株が市場をけん引した一方、商品は貴金属・原油とも大幅下落、堅調な米経済指標を受けて米利下げ観測が後退し米金利上昇とドル高進行が売りを誘った模様、ドル円は157円台まで円安ドル高が進行している。

 5月24日引け時点のRSS10月限(中心限月)は331.3円、TSR8月限(中心限月)は275.0円。週の高値はRSS336.6円/TSR275.0円、週の安値はRSS322.2円/TSR265.0円。

 現物価格は358円程まで続伸、主要産地では雨の影響もあってか原料採集に遅れが出ているようだ。上海ゴムは在庫が減少に転じる中で上昇となり、OSEゴム同様に産地対比で割安な価格水準であることから需要の下振れが生じなければ在庫減少が続くか。国内市場は当先限の順鞘は維持も限月毎の強弱はまちまちな状況、期近は現受け用の買い・先限は上海連動の買い気が見受けられた。来週は産地対比で割安なことを踏まえれば押し目買いを検討したいが、上海ゴムの下落調整・産地の生産回復等にも注意が必要であり取引難易度が高い状況が続きそう、売り買いともに慎重な姿勢で取引に臨みたい。中心限月は320.0~340.0円を予想する。


出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp