ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。7月4日の価格はキロあたり67.90~68.28バーツ、RSS号タイ主要港7月積価格は200.0~210.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月10日時点10,867トン(前旬比1,124トン減)。

 6月上旬の入出庫は入庫167トン、出庫1,291トン。

◆展開予想

 OSEゴムは下落、上海ゴムは週前半こそ戻りを試す場面があるも現物価格の下落が続く中で週末にかけては大口の売りが入り大幅下落となる中で、OSEゴムにも期先中心に売り圧力強く、円安進行が下げ緩和に働くも中心限月は一時319.9円まで売り込まれた。株式は堅調、米経済の軟化と金利低下、欧州各国選挙材料を消化し買い優勢、商品はドル安進行を好感して貴金属・原油共に上昇もしくは堅調推移、ドル円は一時161.94円まで円安ドル高が進行するも、その後は一服し週末時点で160円台半ばでの推移となっている。

 6月28日引け時点のRSS11月限(中心限月)は324.0円、TSR9月限(中心限月)は268.0円。週の高値はRSS335.4円/TSR278.0円、週の安値はRSS319.9円/TSR268.0円。

 現物価格は329円程まで続落、週間を通じて値を切下げる動きが続いた。上海ゴムは引続き在庫が増加する中でEUによる暫定の中国製EV追加関税が実行に移されたこともあり目先は買い材料に乏しく、産地では製品売り主導ながら原料価格も下落し下げ止まりが見通せない状況となっている。OSEゴムは現物価格下落に伴いとりわけ期近の割安感が急速に薄れる中で大口売りが入り逆鞘幅は7.4円まで縮小となった。来週は現物価格の下げ止まりが確認できれば先限月の押し目買いを検討したいが、トレンド自体は下向きとなっており、目先は戻り売り優勢となりそうだ。中心限月は310.0~335.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

商品取引ならOKACHI

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp