ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~5トン。8月2日の価格はキロあたり68.38バーツ、RSS号タイ主要港8月積価格は212.0~216.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月10日時点8,401トン(前旬比972トン減)。

 7月上旬の入出庫は入庫571トン、出庫1,543トン。

◆展開予想

 OSEゴム下落、上海ゴムは中心限月が2025年1月限に切替わり先週までにポジション整理が進んだ影響もあってか反発する中で、OSEゴムは日銀の追加利上げにより先週比で5円強の円高ドル安が進む中で中心限月は一時310.1円まで売られるも現物価格上昇によって週末にかけては下げ幅を縮小した。株式は大幅下落、米雇用・製造業指標の悪化がリセッション懸念につながったか。商品は金こそ大幅上昇もその他貴金属や原油は下落、ドル円は日本の政策金利0.25%への引き上げを受けて149円台前半まで円高ドル安が進行している。

 8月2日引け時点のRSS1月限(中心限月)は315.3円、TSR11月限(中心限月)は255.0円。週の高値はRSS319.1円/TSR256.0円、週の安値はRSS310.1円/TSR255.0円。

 現物価格は320円程、産地価格上昇が円高による換算押し下げ効果以上に大きかった。中国市場は製造業・非製造業ともに低調な中で上海ゴム在庫は微増傾向が続いている。産地では降雨により生産回復が遅れている中で製品に強い買い気が続いている。OSEゴムは現物価格上昇と低在庫懸念もあってか一部限月を除き逆鞘に転換、円高環境の中で下げ渋っていることで割安感は薄れつつあり、場合によっては新規の入着を期待できるか。来週以降は円高進行局面で割高化が進む場面では利益確定を考えつつ、在庫状況の懸念が払しょくされるまでは割安圏での押し目買い方針を維持したい。中心限月は310.0~330.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp