原油反発。米主要株価指数の反発などで。69.58ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。2,598.25ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年01月限は17,025元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。24年11月限は513.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1607.4ドル(前日比9.00ドル拡大)、円建てで7,193円(前日比18円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(9月13日 17時34分時点 6番限)
金 11,661円/g
白金 4,468円/g
ゴム 362.1円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 1,928円/mmBtu(24年12月限 9月13日17時11分時点)
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「長期視点ではさらなる価格上昇が起き得る」
前回は、「もともと株も金(ゴールド)も長期上昇中」として、S&P500指数と金(ゴールド)の価格推移を確認しました。
今回は、「長期視点ではさらなる価格上昇が起き得る」として、2010年ごろ以降の世界情勢と各種コモディティ(国際商品)価格上昇の背景を確認します。
前回、短中期視点で、米国の利下げをきっかけに「株高・金(ゴールド)高」が起き得ると述べました。歴史的な高水準であるものの、ワクワク感・ドキドキ感を糧に、リスクに配慮しつつ短期的な価格上昇を狙うのも一計なのかもしれません。
では中長期・超長期視点では、どうでしょうか。筆者はSNSとESGの負の面がもたらしている世界分断・民主主義の行き詰まりを背景とした、中央銀行の金(ゴールド)保有高増加、および見えないジレンマへの警戒感を背景とした上昇圧力が継続し、上昇すると考えています。
ESGは2010年ごろから、投資先を選別するツールとして積極的に用いられ始めました。そして確かに、温暖化ガスの排出削減や労働環境の改善など、大きな成果は上げました。ですが、普及が急速・一方的であったため、社会にひずみや分断を生み出しました。「ESG投資がもたらす光と影」と例えられることもあります。
2023年には、世界のESG投資信託から過去最大の資金流出があった、温室効果ガス排出の正味ゼロを目指す保険業界の国際加盟団体がピーク時から半減した、気候変動関連の株主提案・賛成率が過去10年で最低になった、米国の運用大手のCEOが「ESGという言葉は使わない」と発言した、などESGを否定する動きが強まりました(大手メディアより)。
また、SNSは、2010年代に起きた北アフリカ・中東地域における民主化の波「アラブの春」や、2016年の英国のEU(欧州連合)離脱を問う国民投票、同年のトランプ氏が勝利した米大統領選挙などに、深く関わったといわれています。
SNSが増幅させた「大衆の渦」によって、アラブの春では複数の国で武力行使による政権転覆が起きました。また、2016年の国の行く末を左右する複数の大規模な選挙で、民主主義の根幹を揺るがす、思わぬ結果が出ました。SNSは、特定のグループを強く批判する攻撃的なポピュリズム(大衆迎合)を増幅させて民主主義を脅かす装置、ともいえます。
このような、2010年以降続いている世界全体の社会・市場の大きな変化の流れを受け、特に新興国を中心とした各国の中央銀行による金(ゴールド)の買いが続いています。長期的な価値保全・インフレヘッジ、危機時のパフォーマンス、効果的なポートフォリオの分散化などが主な理由で中央銀行は金(ゴールド)の保有高を増やしています。
金(ゴールド)相場は足元、歴史的な高水準で推移しています。ですが、長期視点で見れば、まだまだ、上昇する可能性があると考えます。
とかく金(ゴールド)は、「興奮」に関わるキーワードを当てはめられる傾向がありますが、長期視点でも価格上昇が想定できる状況だからこそ、冷静に社会不安などをきっかけとした「危機管理」という動機からスポットライトを当てることが重要であると、考えます。
図:2010年ごろ以降の世界情勢と各種コモディティ(国際商品)価格上昇の背景
出所:筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。2,598.25ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年01月限は17,025元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。24年11月限は513.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1607.4ドル(前日比9.00ドル拡大)、円建てで7,193円(前日比18円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(9月13日 17時34分時点 6番限)
金 11,661円/g
白金 4,468円/g
ゴム 362.1円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 1,928円/mmBtu(24年12月限 9月13日17時11分時点)
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「長期視点ではさらなる価格上昇が起き得る」
前回は、「もともと株も金(ゴールド)も長期上昇中」として、S&P500指数と金(ゴールド)の価格推移を確認しました。
今回は、「長期視点ではさらなる価格上昇が起き得る」として、2010年ごろ以降の世界情勢と各種コモディティ(国際商品)価格上昇の背景を確認します。
前回、短中期視点で、米国の利下げをきっかけに「株高・金(ゴールド)高」が起き得ると述べました。歴史的な高水準であるものの、ワクワク感・ドキドキ感を糧に、リスクに配慮しつつ短期的な価格上昇を狙うのも一計なのかもしれません。
では中長期・超長期視点では、どうでしょうか。筆者はSNSとESGの負の面がもたらしている世界分断・民主主義の行き詰まりを背景とした、中央銀行の金(ゴールド)保有高増加、および見えないジレンマへの警戒感を背景とした上昇圧力が継続し、上昇すると考えています。
ESGは2010年ごろから、投資先を選別するツールとして積極的に用いられ始めました。そして確かに、温暖化ガスの排出削減や労働環境の改善など、大きな成果は上げました。ですが、普及が急速・一方的であったため、社会にひずみや分断を生み出しました。「ESG投資がもたらす光と影」と例えられることもあります。
2023年には、世界のESG投資信託から過去最大の資金流出があった、温室効果ガス排出の正味ゼロを目指す保険業界の国際加盟団体がピーク時から半減した、気候変動関連の株主提案・賛成率が過去10年で最低になった、米国の運用大手のCEOが「ESGという言葉は使わない」と発言した、などESGを否定する動きが強まりました(大手メディアより)。
また、SNSは、2010年代に起きた北アフリカ・中東地域における民主化の波「アラブの春」や、2016年の英国のEU(欧州連合)離脱を問う国民投票、同年のトランプ氏が勝利した米大統領選挙などに、深く関わったといわれています。
SNSが増幅させた「大衆の渦」によって、アラブの春では複数の国で武力行使による政権転覆が起きました。また、2016年の国の行く末を左右する複数の大規模な選挙で、民主主義の根幹を揺るがす、思わぬ結果が出ました。SNSは、特定のグループを強く批判する攻撃的なポピュリズム(大衆迎合)を増幅させて民主主義を脅かす装置、ともいえます。
このような、2010年以降続いている世界全体の社会・市場の大きな変化の流れを受け、特に新興国を中心とした各国の中央銀行による金(ゴールド)の買いが続いています。長期的な価値保全・インフレヘッジ、危機時のパフォーマンス、効果的なポートフォリオの分散化などが主な理由で中央銀行は金(ゴールド)の保有高を増やしています。
金(ゴールド)相場は足元、歴史的な高水準で推移しています。ですが、長期視点で見れば、まだまだ、上昇する可能性があると考えます。
とかく金(ゴールド)は、「興奮」に関わるキーワードを当てはめられる傾向がありますが、長期視点でも価格上昇が想定できる状況だからこそ、冷静に社会不安などをきっかけとした「危機管理」という動機からスポットライトを当てることが重要であると、考えます。
図:2010年ごろ以降の世界情勢と各種コモディティ(国際商品)価格上昇の背景
出所:筆者作成