ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。11月1日の価格はキロあたり70.00バーツ、RSS号タイ主要港12月積価格は225.0~235.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、9月30日時点7,213トン(前旬比300トン増)。

 9月下旬の入出庫は入庫1,065トン、出庫1,365トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続落、上海ゴムは当局がEV支援策を打ち出すもEUの中国製EVへの追加関税が正式に決まったことをより嫌気し週間を通じてじり安となる中、OSEゴムは買い方の手仕舞い売りを背景に下げ幅を拡大すると下値目途を割込みながら下落、中心限月は一時346.5円まで売り込まれた。株式は下落、米金利上昇や米大統領選挙を目前に控え利益確定売りに押されたか、商品は金が高値圏を維持する中でその他貴金属は反落し原油は反発、ドル円は一時153円台に乗せるも日銀による早期利上げ警戒感が高まり上値を抑制した。

 11月1日引け時点のRSS4月限(中心限月)は351.1円、TSR2月限(中心限月)は298.0円。週の高値はRSS377.0円/TSR304.0円、週の安値はRSS346.5円/TSR298.0円。

 現物スポット価格は350円程まで大幅下落、RSS売り圧力が極めて強く手持ち在庫の整理とみられる。上海ゴム在庫は増加、短期的な売りはある程度整理されたと考えるが、上昇に転じるには需要面の回復が必要だろう。産地では今週の天候回復により在庫放出・新旧在庫の入替ニーズが強まっているとみられる。OSEゴムは指定倉庫在庫減少が続くも、買い方の投げ売りにより再度割安圏に突入し新規入着が期待できない水準に達している。ただ、現物価格動向次第では割安な価格が正当化されるうるため、割安幅拡大時は押し目買いを検討したいが、戻り余地も限定される可能性が高いだろう。中心限月は335.0~365.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp