ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。11月29日の価格はキロあたり70.00~72.69バーツ、RSS号タイ主要港1月積価格は236.0~238.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月10日時点5,721トン(前旬比1,122トン減)。

 11月上旬の入出庫は入庫387トン、出庫1,509トン。

◆展開予想

 OSEゴムは続伸、上海ゴムは週前半から上昇して始まると週後半にかけて中心限限が18,000元台を回復する中で、OSEゴムにも買いが集まり中心限月は一時370円台を回復も、週末に大口の売りが入ると一部ストップロスを巻き込みながら上げ幅を縮小した。株式は米国一辺倒こそ一服も米休場もあって小動き、米経済は堅調さを維持する中で米財務長官候補が決まり米金利上昇は一服、商品はドル安進行にもかかわらず貴金属・原油共に下落、ドル円は日銀12月利上げ確率が更に高まって一時149円台に突入するなど円高ドル安が進行している。

 11月9日引け時点のRSS4月限(中心限月)は363.5円、TSR2月限(中心限月)は300.0円。週の高値はRSS375.8円/TSR300.0円、週の安値はRSS355.5円/TSR293.0円。

 現物スポット価格は357.5円程に上昇、週半ばからタイ南部での洪水発生を受けて現物買い需要が高まったか。上海ゴム在庫は小幅増加も低水準となっており引続き動向に注意したい。産地では洪水発生により目先は生産・物流面に悪影響が出る可能性があり、OSEゴムは今週の上昇を受けて期近限月は輸入採算比で割高圏に突入しているが、新規入着につながるかは不透明。現状は供給不安が先行していることから、産地の天候次第では上振れリスクに警戒が必要だろう。来週以降は明確な供給・天候の回復や国内市場の逆鞘幅縮小などが確認できれば打診売り検討余地があるが、それ以外は様子見としたい。中心限月は350.0~380.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp