先週末のWTI原油は前週比3.15ドル安の66.58ドル、ブレント原油は3.72ドル安の69.72ドルとなった。
前週末の海外原油はトランプ政権がカナダやメキシコへの関税を3月4日に発動すると警告したことが重しとなったほか、イラク北部クルド自治区からトルコに向けたパイプラインでの輸出が再開する見通しと伝わったことも嫌気され軟調な推移となった。
先週はトランプ大統領による関税政策の影響で景気悪化懸念が高まっているほか、OPECプラスによる増産観測が重しとなった。週明けはOPECプラスが当初の計画通り4月から減産幅の縮小を開始すると伝わったことが圧迫材料となり軟調な推移となった。翌4日にかけても軟調な推移を引き継ぐと、米国が中国に対する関税を10%上乗せしたほか、カナダやメキシコからの輸入品に25%の関税を発動したことが重しとなり続落した。翌5日は関税発動による景気悪化懸念からリスクオフムードが高まっていることが重しとなったほか、EIA統計において原油在庫が予想以上に減少していたことが嫌気され大幅続落となった。週末にかけては前日にブレント原油ベースで約3年ぶりの安値を付けた押し目買いの動きから下げ止まったものの、リスクオフムードやOPECプラスの増産観測などが圧迫材料となる中で上値は限られた。

出所:みんかぶ先物WTI原油先物複合チャート
今週の原油相場は上値重い推移が続きそうか。OPECプラスが予定通り4月から減産幅の縮小開始を決定したほか、トランプ大統領による関税政策を受けて景気後退懸念が高まっていることが重しとなっている。メキシコ・カナダへの関税については米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に適合していれば、4月2日までの1カ月間関税を免除することが発表されたものの、貿易相手国と同水準まで関税率を引き上げる「相互関税」を4月2日から課す方針を示し、EUやインド、韓国などが名指しされたことで貿易摩擦への警戒感が高まっている。トランプ大統領との交渉次第では関税発動の延期や免除も見込まれそうだが、先行き不透明感が強い中でリスクオフムードが高まっており、上値は重くなりやすそうか。一方でイランへの制裁強化が警戒されていることは下支えとなりそうだ。テクニカル的にはブレントベースで節目の70ドルを割り込んでおり、2022年からの支持線となっていた68~69ドルを維持できなければさらに下抜ける展開も想定しておきたい。
前週末の海外原油はトランプ政権がカナダやメキシコへの関税を3月4日に発動すると警告したことが重しとなったほか、イラク北部クルド自治区からトルコに向けたパイプラインでの輸出が再開する見通しと伝わったことも嫌気され軟調な推移となった。
先週はトランプ大統領による関税政策の影響で景気悪化懸念が高まっているほか、OPECプラスによる増産観測が重しとなった。週明けはOPECプラスが当初の計画通り4月から減産幅の縮小を開始すると伝わったことが圧迫材料となり軟調な推移となった。翌4日にかけても軟調な推移を引き継ぐと、米国が中国に対する関税を10%上乗せしたほか、カナダやメキシコからの輸入品に25%の関税を発動したことが重しとなり続落した。翌5日は関税発動による景気悪化懸念からリスクオフムードが高まっていることが重しとなったほか、EIA統計において原油在庫が予想以上に減少していたことが嫌気され大幅続落となった。週末にかけては前日にブレント原油ベースで約3年ぶりの安値を付けた押し目買いの動きから下げ止まったものの、リスクオフムードやOPECプラスの増産観測などが圧迫材料となる中で上値は限られた。

出所:みんかぶ先物WTI原油先物複合チャート
今週の原油相場は上値重い推移が続きそうか。OPECプラスが予定通り4月から減産幅の縮小開始を決定したほか、トランプ大統領による関税政策を受けて景気後退懸念が高まっていることが重しとなっている。メキシコ・カナダへの関税については米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に適合していれば、4月2日までの1カ月間関税を免除することが発表されたものの、貿易相手国と同水準まで関税率を引き上げる「相互関税」を4月2日から課す方針を示し、EUやインド、韓国などが名指しされたことで貿易摩擦への警戒感が高まっている。トランプ大統領との交渉次第では関税発動の延期や免除も見込まれそうだが、先行き不透明感が強い中でリスクオフムードが高まっており、上値は重くなりやすそうか。一方でイランへの制裁強化が警戒されていることは下支えとなりそうだ。テクニカル的にはブレントベースで節目の70ドルを割り込んでおり、2022年からの支持線となっていた68~69ドルを維持できなければさらに下抜ける展開も想定しておきたい。