ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。3月21日の価格はキロあたり67.90~69.73バーツ、RSS号タイ主要港4月積価格は234.5~236.5セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月28日時点7,006トン(前旬比28トン減)。

 2月下旬の入出庫は入庫708トン、出庫736トン。

◆展開予想

 OSEゴムは小幅反発、上海ゴムは特段の材料ない中で週半ばにかけて弱含んだ後で下げ幅を縮小、OSEゴムも戻り売りに押され340円台前半から半ばでの推移が続いたが、週末にかけては円安進行の支援もあり、主に買戻しとみられるが中心限月は一時350円台を回復、週間でも小幅に反発して引けている。株式は高安まちまち、日銀政策決定会合・FOMCは大きな波乱・混乱なく終わるも、リスクオンにはつながらなかった。商品は金が史上最高値更新もその他貴金属は反落、原油は続伸、ドル円は149円台半ばまで円安ドル高が進行している。

 3月21日引け時点のRSS8月限(中心限月)は349.5円、TSR6月限(中心限月)は293.0円。週の高値はRSS350.9円/TSR293.0円、週の安値はRSS339.0円/TSR289.0円。

 現物価格は352円程に小幅上昇、現物価格が底堅く推移したことに加え円安が支援材料となった。上海ゴム在庫は19万トン台後半で概ね横ばい、引続き新規材料に乏しい中で自立反発に向かえるかが焦点だろう。OSEゴムは当先限の順鞘幅拡大は一服も在庫増加基調は継続、輸入採算比では期近の割安感が強く、期先は割安幅が縮小方向となっており、外部環境の支援がなければ上値余地も限定されやすいか。上海ゴム・為替動向に注意しながら慎重に取引を進めたい。中心限月は340.0~360.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

岡地株式会社
国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp