週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 今週の原油相場は上値重い展開が想定されそうか。先週は米中協議の進展期待や過去に発動した対中関税の一部引き下げ、英選挙で与党の保守党が過半数を獲得したことなどでリスクオンムードが広がり、週末にかけて上昇する展開となった。ただし、第一弾の合意に達したとしても第二弾以降の交渉で米国側が厳しい態度で臨むことが見込まれ、合意署名後は事実で売られる展開が想定されそうだ。また、テクニカル的にもWTIベースで60ドル付近は前回跳ね返されている水準でもあり、60ドルに近いところでは利食い売りも出やすく上抜くにはもう一段強材料が欲しいところか。株式の堅調さなどもあり急落するような展開は想定されにくいものの、WTIで60ドル付近では戻り売りも検討したい。
 
NY原油
 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。