ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~15トン。11月7日の価格はキロあたり54.80~55.55バーツ、RSS号タイ主要港12月積価格は198.0~202.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月20日時点6,075トン(前旬比215トン増)。

 10月中旬の入出庫は入庫1,050トン、出庫835トン。

◆展開予想

 OSEゴムは反発、上海ゴムは材料不明ながら週前半に中心限月が15,000元を割込んだが、週後半には15,000元台を回復し前週比横ばい圏で引ける中、OSEゴムは上海ゴムに連動して週前半に弱含んだ後、週末にかけてはショートカバーとみられる動きもあり310円台前半に上昇して引けている。株式は下落、11月初めから材料難の中、利益確定売りに押されたか。商品は貴金属が直近安値圏で横ばい、原油は下落、ドル円は153円台前半まで前週比1円弱程度円高ドル安が進行した。

 11月7日のRSS3号4月限(中心限月)は終値313.0円、週高値315.6円、週安値310.1円。上海天然ゴム先物1月限は終値15,045、週高値15,135、週安値14,890であった。

 オファー価格は307円弱に大幅下落、現物価格の小幅な下落と円高により下げ幅が大きくなった。上海ゴム受渡可能在庫は11.9万トン程に減少、指定倉庫在庫は16.2万トン台程度で横ばいと在庫減の方向性に大きな変化はない。OSEゴム1-6番限は大幅順鞘に急転換、指定倉庫在庫小幅増加と関連は不明ながら期近に大きめの売り物が散見された。主要産地では降雨も観測されているが増産期の影響から価格上昇は続かず、TSR20はわずかに逆鞘維持も前週比ではフラット化方向に進んでいる。輸入採算面では期近中心に割安感のある水準を維持しつつも中限以降の割安感は弱まった格好、上海ゴム・ドル円動向次第でブレ幅が大きくなるため価格変動に注意しながら取引を進めたい。中心限月は307.5~322.5円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

岡地株式会社
国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp