ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20。12月26日の価格はキロあたり55.00~57.50バーツ、12月26日のRSS号タイ主要港1月積価格は210.0~215.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月10日時点5,948トン(前旬比504トン減)。

 11月上旬の入出庫は入庫319トン、出庫823トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続伸、上海ゴムは材料不明ながら週半ばに大口の新規の買いが入って上げ幅を拡大し中心限月は15,700元台まで上昇する中、OSEゴムは円高の影響で一時軟化する場面もあったが上海ゴム高に連れて上げ幅を拡大し中心限月は一時339.8円まで上昇、週間高値圏で引けている。株式は上昇、クリスマス休場を挟みむも“閑散に売りなし”で買い優勢であった。商品は貴金属が大幅上昇し金・銀・白金は史上最高値を更新も原油は小幅高、ドル円は156円台前半まで小幅に円高ドル安が進行した。

 12月26日のRSS3号5月限(中心限月)は終値339.5円、週高値339.8円、週安値331.0円。上海天然ゴム先物5月限は終値15,835、週高値15,835、週安値15,210であった。

 オファー価格は332円台に上昇、上海ゴムの上昇に引っ張られる形で切り上がったが円高は換算を押し下げた。上海ゴム受渡可能在庫は9.4万トン程、指定倉庫在庫は11.3万トン程と共に増加傾向を維持している。OSEゴム1-6番限は順鞘7.3円に縮小、指定倉庫在庫が減少を続ける中で一定の買いが見受けられた。主要産地では一部降雨が観測されるも成約量は増加し供給面での懸念は後退しつつあるとみられるが、TSR20期近は逆鞘幅が大きくなっており、上海高を受けて期近貨物の引合いが強まっているか。輸入採算面では期近割安・期先中立水準となっており、新規での買い妙味は薄れつつあるが、上海ゴム・ドル円動向次第では上振れ余地を残すだろう。中心限月は330.0~350.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

商品取引ならOKACHI

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

岡地株式会社
国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp