[Vol.2176] 生産効率向上は世界の食料供給の生命線

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。94.17ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。4,996.76ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。26年05月限は16,400元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年05月限は735.4元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2897.11ドル(前日比25.41ドル拡大)、円建てで15,934円(前日比27円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(3月18日 18時25分時点 6番限)
26,584円/g
白金 10,650円/g
ゴム 369.4円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●シカゴトウモロコシ先物(期近) 月足 単位:ドル/ブッシェル
シカゴトウモロコシ先物(期近) 月足 単位:ドル/ブッシェル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「生産効率向上は世界の食料供給の生命線」
前回は、「肥料供給の大動脈でもあるホルムズ海峡」として、窒素肥料の輸出国とホルムズ海峡関連中東8か国からの輸入国(2024年 米ドルベース)を、確認しました。

今回は、「生産効率向上は世界の食料供給の生命線」として、世界三大穀物の生産量と収穫面積の推移(世界全体)を、確認します。


図は、世界三大穀物といわれる米、トウモロコシ、小麦の生産量、収穫面積の合計を示しています。およそ半世紀前の1975年と2025年を比べると、生産量の合計は約2.9倍、収穫面積の合計は約1.2倍になりました。

生産量も収穫量も増加しましたが、増加の規模が異なります。生産量は大幅増加、収穫面積は微増です。収穫面積が微増の中、生産量が大幅に増加した背景に、生産効率の向上が挙げられます。

農産物の生産効率を示す「単収(イールド、一定の面積における生産量)」を確認すると、トウモロコシも米も小麦も大きく増加しています。収穫面積が微増でも、単収が大きく増加すれば、生産量は大きく増加します。

主食となり炭水化物を提供し、世界中の人々の活動のエネルギー源となっている穀物の生産量の増加は、単収の増加によってもたらされたと言っても言い過ぎではありません。

では、その単収の増加は、どのようにして実現したでしょうか。かんがいや耕作、品種改良など、農業に関わるさまざまな分野で起きた技術革新、そして、化学肥料の使用があったことで、単収の増加を実現できたといえます。化学肥料の使用なくして、世界の農業は成り立たなくなっているといえます。

この点からも、ホルムズ海峡が封鎖され、世界屈指の農業生産国に窒素肥料などの化学肥料が行き渡らなくなることで、世界の食料供給・食料価格に大変に大きな影響が及ぶことが想像できます。

図:世界三大穀物の生産量と収穫面積の推移(世界全体)
図:世界三大穀物の生産量と収穫面積の推移(世界全体)
出所:米農務省(USDA)データをもとに筆者作成

 

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このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。