ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約110~130トン。2月20日の価格はキロあたり42.05~42.75バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は166.0~168.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月31日現在14,033トン(前旬比557トン増)。
1月下旬の入出庫は入庫1,198トン、出庫641トン。

◆展開予想

 東京ゴムは続伸、上海・産地市場のじり高に加え、ドル円が昨年5月以来となる112円台まで円安ドル高となりゴム市場間で最も上昇幅が大きかった。先限は183.0円安値とし、目立った調整もなく190.0円まで上昇、当月限も産地対比の“割安感”から一定の買い気があり160円台まで値を戻している。日本株は“新型肺炎”関連で上下動も米株等は底堅い動き、金・原油などの商品が全般的に買われておりゴムも追随する形となった。

 2月21日正午過ぎ現在RSS先限は188.8円前後、TSR先限は152.0円前後の取引。週の高値はRSS190.0円/TSR159.1円、週の安値はRSS183.0円/TSR152.0円。

 今週の上海ゴムはじり高も東京・シンガポール対比で“割安”状況に変わりない。東京市場の上昇は、円安進行と産地価格じり高を受けた売り方の買戻しが相応にあるとみられ、取組は小幅に減少している。3月積み産地価格は190円程度とみられ、東京の先限は依然“割安圏”と言えるが他市場からの支援なしでは上振れ余地が限られよう。ただ、産地・シンガポール市場が堅調に推移した場合の下落余地も限定的となりそうであり、基本戦略は高値圏では利食いを入れつつの押し目買いが有利と考える。先限のレンジは181.0~196.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp