四つの大切なリスクマネージメント その3

その他
著者:近藤 雅世
 三つ目のルールは最も大切なルールであり、ご存知の損切(損切ルール)である。投資家が必ず損切りをしなくてはいけない理由は三つある。

 損切りをする理由の一つ目は、投資とは、小さく何度も損失を出す代わりに一度の大きな利益を採ることを目標とする。確率は価格が上がるか下がるかの二者択一だとしても、それを当て続ける確率は5割に収斂し、取引手数料だけ損失となるのが原理である。グラフのように、損切りすれば、長期間投資した場合、損切りして損失が無かった収益マイナス手数料分だけ利益が残るという原理である。損切りは守りの手段ではなく、積極的に収益を採りに行く方法である。
 

 
 上のグラフのように、損失を一定の部分で切ってしまえば、5割の確率で出る利益の損切りした部分だけ利益になるという単純な計算である。この利益から手数料を差し引いた分が収益となり、損切りさえ行えばロボットでも利益を出すことが出来る。

 いくらで損切りするかは、投資する資金力によって異なり、ボラティリティーの高い市場である場合とそうでない場合、ボラティリティーの高い時期とそうでない時期で損切りラインは変えても良いが、そうしたことは、恣意的になりやすいので、一度いくらあるいは何%損失が出たら必ず損切りするというルールを作り、そのルールは行ってしまった取引に対しては絶対に換えてはならないということである。もう少し我慢しようという精神論は投資の世界には無用である。
 

このコラムの著者

近藤 雅世(コンドウ マサヨ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。商品ファンドを日本で初めて作った一人。2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンスを設立。代表取締役社長就任。 URL:http://commi.cc/ eメール:kondo@commi.cc