原油反落。主要株価指数の下落などで。32.12ドル/バレル近辺で推移。 金反落。ドルインデックスの反発などで。1,736.85ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年09月限は10,190元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反落。20年07月限は265.7元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで869.4ドル(前日比14ドル拡大)、円建てで3,195円(前日比28円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(5月22日 19時7分頃 先限) 金 6,011円/g 白金 2,816円/g 原油 24,860円/kl ゴム 152.1円/kg とうもろこし 22,290円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「クッシング地区の原油在庫はメキシコ湾岸地区に移動した!?」 今回は「クッシング地区の原油在庫はメキシコ湾岸地区に移動した!?」として、米エネルギー省が5月20日(水)に公表した、週間石油統計から、WTIの主要な集積地であるオクラホマ州のクッシング地区とメキシコ湾岸地区の原油在庫について書きます。 以下のグラフのとおり、足元、クッシング地区の原油在庫は減少し、メキシコ湾岸地区の原油在庫は増加しています。 クッシング地区の原油在庫が減少すると、WTI原油先物価格がマイナスになりにくい、という安心感を生みます。 4月20日(月)にマイナス価格になった原因の一つに、クッシング地区の在庫が高水準で、納会日直前に、現物を調達したくない業者の売り注文がかさんだことが挙げられると、筆者は考えています。 このため、足元の同地区の原油在庫の減少は、市場に好意的に受け止められているとみられます。 一方、メキシコ湾に面したテキサス州やルイジアナ州、ミシシッピ州を含んだ地区の原油在庫は増加しています。 この地区は、米国を5つの石油管理地区に分けたうちの、“メキシコ湾岸地区”にあたる地区で、米国南部にある米国の石油の基地とも言えます。 以前の「キーストンパイプラインと事故現場の位置を確認」で具体的な位置を確認することができます。 メキシコ湾岸地区は、クッシング地区があるオクラホマ州のすぐ南側に位置します。 さらに、輸出されるWTI原油が、一度、メキシコ湾地区に在庫として積み上げられる場合もあります。 さまざまな条件を加味すれば、クッシング地区の原油在庫の減少と、メキシコ湾岸地区の原油在庫の増加は、無関係ではないと、筆者は考えています。 クッシング地区の原油在庫は、一見減少したように見えるものの、実は、近隣のメキシコ湾地区に“移動した”だけ、である可能性があります。 今後、クッシング地区とメキシコ湾岸地区の両方の、原油在庫に注目することが必要だと思います。 図:PADDの一つメキシコ湾岸地区の原油在庫と、WTIの主要集積地のクッシング地区の原油在庫 単位:千バレル
出所:EIA(米エネルギー省)のデータをもとに筆者作成