ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は引き続き目立った成約なし。6月4日の価格はキロあたり37.35~37.71バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は148.0~150.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月20日現在12,053トン(前旬比134トン減)。
5月中旬の入出庫は入庫940トン、出庫1,074トン。

◆展開予想

 東京ゴムは大幅上昇、週初こそ上海ゴムが10,000元近辺に接近し売られたものの、週間安値を付けた後は同日中にプラス圏を回復し連日じり高、木曜日に利益確定もあり反落したが、金曜日には上海ゴムが約2か月半ぶりとなる10,600元台まで上昇し、東京先限も一時160.5円を付け3月18日以来の160円台回復となった。株式市場は日経平均が一時23,000円を回復、原油価格もOPEC+で7月末までの減産継続との報道で堅調に推移、ドル円も109円台を回復するなど外部環境の改善も東京ゴムの上昇を支援した。

 5月29日正午過ぎ現在RSS先限は160.0円前後、TSR先限は127.5円前後の取引。週の高値はRSS160.5円/TSR127.5円、週の安値はRSS149.6円/TSR127.0円。

 6月入り後も産地の荷動き少なく価格はじり高傾向、理由は判然としないが集荷が進んでいない。産地価格は155円程度だが、来週以降は定期市場の上昇を少なからず織り込み値が切り上がるとみられ、現物対比の割高安は来週以降判断したい。加えて、上海ゴムは3月半ば以来レンジを上抜けつつあり、トレンドが変わった可能性がある為、来週以降の価格変動には十分注意が必要だろう。先限は一代高値を更新しており買い方有利の状況を踏まえると目先は押し目買い、売りは上海ゴムの状況次第で検討したい。先限は147.0~167.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp