原油反発。主要株価指数の反発などで。39.88ドル/バレル近辺で推移。 金反発。ドルインデックスの反落などで。1,698.75ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年09月限は10,600元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年07月限は295.7元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで842.35ドル(前日比10.25ドル縮小)、円建てで3,064円(前日比3円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(6月8日 18時30分頃 先限) 金 5,969円/g 白金 2,905円/g 原油 29,840円/kl ゴム 164.9円/kg とうもろこし 23,170円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「1カ月間でおよそ2倍。足元の原油相場の材料を確認」 前回は「長期減少傾向が続く、減産免除国の原油生産量」として、海外メディアが公表した5月のOPEC加盟国の原油生産量から、減産に参加していない3カ国の原油生産量の合計について書きました。 今回は「1カ月間でおよそ2倍。足元の原油相場の材料を確認」として、このおよそ1カ月間の原油相場の推移を振り返ります。 原油相場は、4月20日(月)にマイナス価格をつけた後、急反発し、5月上旬に20ドル台に回復しました。そして、そこから1カ月間、上昇し続け、40ドル前後に達しました。 この数カ月間の原油相場は、新型コロナウイルス起因の材料によって大局的な流れが生じ、OPECプラスがそれに拍車をかけ、推移してきたと言えると思います。 2月後半から3月下旬、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な石油消費の減少が発生して、原油価格が下落していた最中、OPECプラスの総会が決裂して減産が終了し、下落に拍車がかかりました。 また、4月下旬から6月上旬は、先進国でのロックダウンや自粛の解除が進んだことで経済活動再開・石油消費の回復期待が増大して、原油価格が上昇していた最中、OPECプラスの減産強化期待が高まり、上昇に拍車がかかりました。 原油価格上昇時、ニュースで“OPECプラス”“減産強化”などの単語を目にすると、いかにもOPECプラスがその上昇を主導しているように見えますが、大局的な流れを作ったのは、OPECプラスではなく、新型コロナ起因の材料だったと言えると、思います。 今後、OPECプラスが、大局的な流れを作るかどうかは、6月6日(土)に合意した、合意内容を順守できるかに、かかっていると考えられます。 次回以降、6月6日(土)に行われた、第178回OPEC総会および第11回OPEC・非OPEC閣僚会議について、書きます。 図:WTI原油先物価格(期近 日足 終値) 単位:ドル/バレル 出所:各種情報源より筆者作成