原油反落。米主要株価指数の反落などで。60.34ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,725.45ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)清明節のため休場。
上海原油(上海国際能源取引中心)清明節のため休場。
金・プラチナの価格差、ドル建てで514.05ドル(前日比5.75ドル縮小)、円建てで1,863円(前日比1円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月5日 18時38分頃 先限)
金 6,128円/g 白金 4,265円/g
ゴム 250.3円/kg とうもろこし 31,800円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「数カ月単位で見れば、原油相場は強気と考える」
前回は、「海運コストと海運株」として、海上運賃と海運株の関係について、筆者の考えを述べました。
今回は、「市場動向を読み解くフィルター“金融緩和の有無”」として、“不況時の株高”と“株高・金高”を説明するために有用な、金融緩和について書きます。
大学などで“株価は景気の先行指標”と教わった方も多いと思います。株価が景気の先行指標なのであれば、株価が上昇している時は景気が上向いており、株価が下落している時は景気が下向いていることになります。しかし、“不況時の株高”という言葉もあります。
“不況時の株高”は、景気が下向いている時に、株価が上昇すること意味する言葉です。先ほどの“株価が景気の先行指標”に則れば、景気が下向いているのであれば、株価はそれ以前から下落しているはずです。この点より、“株価は景気の先行指標”と“不況時の株高”は逆の意味を持っていると言えます。
今は不況でも、いずれ来る景気回復を先取りし、株価が上昇することを“不況時の株高”と言えなくもありませんが、新型コロナが“パンデミック(世界的な流行)”とされた直後の、まだワクチンすらなく、今よりも先が見えなかった昨年3月から目立ち始めた株価の上昇が“不況時の株高”と呼ばれたことを考えれば、“不況時の株高”は、単純に“不況時でも株高は起き得ること”を示す言葉と言ってよさそうです。
新型コロナウイルスの感染拡大によって世界経済が必ずしも万全な状態と言えない中、国内外の主要株価指数が記録的な高値圏で推移していることを考えれば、“株価は景気の先行指標”と“不況時の株高”、どちらが足元の状況を示しているかと言えば、後者と言えます。つまり、教科書に書かれていた“株価は景気の先行指標”は、現状を示していないことになります。
コモディティ市場でも、しばしば、教科書に書かれていることが起きないことがあります。有事(未曽有の危機。戦争だけでなく、金融危機や大規模な天災など多岐にわたる)が起きた時に、金(ゴールド)価格は大きく上昇する、株価と金価格、ドルと金価格は逆の動きをする、という話が、いわゆる“教科書的な金相場の説明”なのですが、近年はこれらだけで説明できない動きが頻繁にみられるようになっています。昨年8月に金価格が史上最高値をつけた際、株高が同時進行していました。
このような“不況時の株高”と“株高・金高”を説明するために有用なのが、金融緩和です。以下のとおり、金融緩和は、全く別の文脈で、双方の上昇要因になり得ます。
図:金融緩和が株高と金高を同時に発生させる仕組み

出所:筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,725.45ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)清明節のため休場。
上海原油(上海国際能源取引中心)清明節のため休場。
金・プラチナの価格差、ドル建てで514.05ドル(前日比5.75ドル縮小)、円建てで1,863円(前日比1円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月5日 18時38分頃 先限)
金 6,128円/g 白金 4,265円/g
ゴム 250.3円/kg とうもろこし 31,800円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「数カ月単位で見れば、原油相場は強気と考える」
前回は、「海運コストと海運株」として、海上運賃と海運株の関係について、筆者の考えを述べました。
今回は、「市場動向を読み解くフィルター“金融緩和の有無”」として、“不況時の株高”と“株高・金高”を説明するために有用な、金融緩和について書きます。
大学などで“株価は景気の先行指標”と教わった方も多いと思います。株価が景気の先行指標なのであれば、株価が上昇している時は景気が上向いており、株価が下落している時は景気が下向いていることになります。しかし、“不況時の株高”という言葉もあります。
“不況時の株高”は、景気が下向いている時に、株価が上昇すること意味する言葉です。先ほどの“株価が景気の先行指標”に則れば、景気が下向いているのであれば、株価はそれ以前から下落しているはずです。この点より、“株価は景気の先行指標”と“不況時の株高”は逆の意味を持っていると言えます。
今は不況でも、いずれ来る景気回復を先取りし、株価が上昇することを“不況時の株高”と言えなくもありませんが、新型コロナが“パンデミック(世界的な流行)”とされた直後の、まだワクチンすらなく、今よりも先が見えなかった昨年3月から目立ち始めた株価の上昇が“不況時の株高”と呼ばれたことを考えれば、“不況時の株高”は、単純に“不況時でも株高は起き得ること”を示す言葉と言ってよさそうです。
新型コロナウイルスの感染拡大によって世界経済が必ずしも万全な状態と言えない中、国内外の主要株価指数が記録的な高値圏で推移していることを考えれば、“株価は景気の先行指標”と“不況時の株高”、どちらが足元の状況を示しているかと言えば、後者と言えます。つまり、教科書に書かれていた“株価は景気の先行指標”は、現状を示していないことになります。
コモディティ市場でも、しばしば、教科書に書かれていることが起きないことがあります。有事(未曽有の危機。戦争だけでなく、金融危機や大規模な天災など多岐にわたる)が起きた時に、金(ゴールド)価格は大きく上昇する、株価と金価格、ドルと金価格は逆の動きをする、という話が、いわゆる“教科書的な金相場の説明”なのですが、近年はこれらだけで説明できない動きが頻繁にみられるようになっています。昨年8月に金価格が史上最高値をつけた際、株高が同時進行していました。
このような“不況時の株高”と“株高・金高”を説明するために有用なのが、金融緩和です。以下のとおり、金融緩和は、全く別の文脈で、双方の上昇要因になり得ます。
図:金融緩和が株高と金高を同時に発生させる仕組み

出所:筆者作成