第13回、MACDその2、オリジナルMACDの本質!

□誤解されてはいけないので補足するが、MACDがいつも価格の天底に先行して天底をつけるわけではないぞ。しかし、上昇トレンドが勢いを失って緩やかな上昇に変わったようなときには先行しやすい。つまり先行してMACDが変化したときには気を付けろということだ。

そして、少なくともMACDは通常の移動平均のように価格の変化に対して大きく遅れを取るということがない。

 

MACDの天井・・・上昇トレンドにおいて価格が上昇力を弱めるとMACDは天井を打つ。 MACDの底・・・・下降トレンドにおいて価格が下降力を弱めるとMACDは底を打つ。
【重要!】MACDには価格の動きに対し、ときに先行性をもつ
□この図をしっかりと理解することがMACDマスターになる第一歩だ。 MACDの基本的見方は、MACDが上昇しているということは価格が上昇トレンドにあるということを表し、MACDが下降しているということは価格が下降トレンドにあるということだが、価格の上昇トレンドが勢いを無くすと、MACDは既に下降を始める、価格の下降トレンドが勢いを無くすとMACDは既に上昇を始める、という性質がある。 これがMACDが使える指標だという一番の原理だ。
【MACDの基本的見方】 ・MACDの上昇≒価格の上昇トレンド ・MACDの下降≒価格の下降トレンド ・価格が上昇しているのにMACDが下降を始めたら、天井が近いことが推定される。 ・価格が下降しているのにMACDが上昇を始めたら、底が近いことが推定される。
□さあ、今日はここら辺にしておこう。今日の講義はMACD使いになるためにとても大事だ。 ■「講師勉強になりました。MACDを解説している本やサイトいっぱい見ましたけど、こういうことを書いているところないですね。」 □それが不思議だ。これを抜きにして、MACDとシグナルがクロスしたらどうしたとかこうしたとか言われても、それは受験勉強で答えを丸暗記するのと同じ。受験には使えても実戦では遣い物にならない。何度も繰り返すが・・・本質の意味を理解しなければ使えないのだよ。 ■「勉強になります。」 □ところでいよいよゴールデンウィークだね。 こういう日本は休み、海外市場はオープンしているというときに気を付けなければならない。去年もゴールデンウィーク、シルバーウィークに価格が大きく動いた。 ■「ですね。特に金がよく下がるので、gold weak と業界では呼ばれたりしてるらしいです。」 □聞いたことがない。投資家の皆さん、チャートを見るときに気をつけていただきたい。先物取引では前(営業)日の夜間取引から当日の日中取引までが1日と扱われる。 ■「そうなんですか?」 □そうだ。だから5月1日の1日は、4月27日の夜間取引から5月1日の日中取引までとなる。5月7日の1日は、なんと5月2日の夜間取引から5月7日までの日中取引までとなる。つまりチャート上でこの2日間は大陽線・大陰線が出やすいのだよ。惑わされないように。 ■「ところで・・・ゴールデンウイークと言えば黄金週間のことですが、黄金虫(コガネムシ)っていますよね。」 □ん?それがどした? ■「♪コガネムシは金持ちだ。金蔵建ーてた、蔵建てたー♪って歌があるじゃないですか。」 □あるある。 ■「あれ、僕ずっと、『小金無視』だと思ってたんですよ。で、お金持ちはやっぱり小銭が落ちてても拾わないんだと。」 □聞くんじゃなかった。せっかくいい講義をして、気持ちよく終わろうとしたのに余計な話を・・・ムサシ君、ちょっとうるさいぞ。 ■「いいんです。講師、5月にうるさい(五月蠅い)は風物詩です。ちゃんちゃん。なんてね。」
□ぎゃふん。