第24回 ストキャスその5、『パラメーターの調整!』

□具体的には

%K =( C - Ln )/( Hn - Ln ) × 100 %D = A / B × 100 A = ( 当日終値 - n日間の最安値 )のY日間合計、 B =( n日間の最高値 - n日間の最安値 )のY日間合計。 S%D = %DのZ日平均  C :  当日終値(あるいは現在値) Hn : 当日を含めた過去n日間の最高値 Ln : 当日を含めた過去n日間の最安値 ※nは通常9日を使うことが多い。 ※Yは通常3を使う。 ※Zは通常3が使われる。
上記のn・ Y・ Zに当たる部分がパラメーター。 但し、Y・Zはほとんど3を使い、他の数値を使うケースがほとんどない。ということでストキャスのパラメーターはnだけと思ってもいい。このnにはさまざまな数値が使われる。日本では9が初期設定されているケースが多いが42などの大きな数値が使われることも多く、週足では13がいいという人もいる。 ■ふむふむ。 □さて、このnは何を意味する変数だった? ■えーと・・・過去何日(本)間の高値と安値を計算して、現在の値段がどこに位置するかを調べるわけですが、・・・この過去何日間とするかがnに当たる部分かと。 □しぇいかーい! ■びっくり。正解なんですね。 □正解! さて、この数値を検証してみたい。 ■はい。

3.パラメーターの違いによる影響

□下に掲載した3つのグラフは長期下落していた価格が0まで下がってそこで底を打ち、その後毎日5ずつ上昇して100まで上がり、その後毎日5ずつ下落して0まで下がったというひとつの典型的な価格変動パターンを模擬で作ってみたもの。それに対してストキャス(%K)がどう変化していくかを検証してみた。 □価格の動きが同じでもパラメーターを変えると%Kの動きは変わってくる。 ■当然ですね。 図1、n=9のときの%Kの動き 図2、n=20のときの%Kの動き 図3、n=30のときの%Kの動き □一番上が9日、二番目が20日、三番目が30日。見比べて感想を聞きたいがまずは、3つのグラフで同じところはどこだ? ■うーん、同じところですか。まず、安定下降しているとき%Kは0で推移しているということですね。3つのグラフとも底打ちまでの間はずっと0で変わりません。 □だね。 ■それと、上昇して%Kが100になると、そのあとは価格が下落に転じるまでずっと100ですね。これも一緒だ。 □そゆこと。こうやって検証してみれば、%Kが80以上で買われすぎとか、20以下で売られすぎという話がいかに投資家を惑わせるかがわかる。 ■確かに。