第39回、一目均衡表その10、「先行スパン2を極める。先行スパンが先行する理由!」

□下図をご覧。まず52日間の上昇相場があった。その時の先行スパン2が下図に示されている。

■はい。

図

□そのとき、先行スパンに向けて線を引いておく。これを予測という。もちろん次の日から下がるとは限らない。そのまま上がっていけば、何も予測の必要などない上昇相場だ。
仮に下げだしたとしてもこのラインのとおり動くわけではない。ポイントはこのラインに対してどう動くかを見極めること。

■なるほど。

□上記のケースのときに、翌日から価格は下げだし、しばらくの間予測のラインを中心とした下降を見せていた。ところがしばらくすると次第に予測ラインから上に離れていった。ということは、この下げが押し目であり、再度の上昇につながるということが証明されたわけだ。

■なるほど、現在までの上昇トレンドが継続するか消滅するかの分岐点を示しているのが先行スパン2なのですね。

□そのときの価格と、時間的経過と、両方から分岐点をとらえているのが一目均衡表の凄いところだ。

■確かに。通常は価格だけで半値を捉えていますが、一目均衡表は時間経過も考えているんですね。恐れ入りました。

6、下降相場時の予測

□今度は52日間が下げ相場だった場合。その下げ相場で売りを仕掛けたとする。ところが価格が上昇しだした。さてどうしたらいいかという問題だ。 ■なるほど、気になるのはそこだけですね。価格がそれ以降も下がっていたら悩むことはないのだから。 □そのとおり。だからその心配をしなくてすむように予測をする。つまり先行スパン2に向けてラインを引いてみる。 図 □すると先行スパン2の位置がやはり半値戻しの位置となる。わかるね?
【先行スパン2の位置】 ・52日間下降した相場が上昇に転ずると半値戻しになるのが先行スパン2の位置
■52日間下がった相場が半値戻すとしたら26日後が目安ということですね。 □もちろん、価格の動きがその予測のとおりにならないというのは何度も繰り返し言っているとおり。但しその予測ラインと実際の値動きを比較することにより、買い方・売り方の力関係を正しく把握できる。先行スパンが先行しているのはムサシ君、今後の値動きを予測するためにあるのだよ。 ■なるほど。ようやく謎が解けました。